Nokiaがデベロッパー向けに開催したイベント「Mobile Business & Technical Days」(6月15日の記事参照)で、ノキア・ジャパンが日本市場に投入する、W-CDMA端末の詳細が明かされた。
「ノキアW-CDMA端末の展開について」と題した講演に登場したのは、ノキア・ジャパン、プロダクトマーケティング部テクノロジー・マーケティングマネージャーの大塚孝之氏。日本市場における今後の製品展開について語った。
2002年6月に、Series 60初の端末となる「Nokia 7650」が登場してから、2005年5月までの間に、累計2500万台のSeries 60端末が販売されている。「Series 60の製品も3年が経った。もっと趣味性が高いもの、質の高いものへのアプローチが必要」として紹介されたのが、マルチメディア機能を強化した「N series」だ。音楽機能を強化し、HDDを搭載した「N91」や、写真機能を追求し、カールツァイスのレンズを搭載した「N90」などのラインナップが予定されている。大塚氏は、Nのコンセプトが“Simplify, Clarify, Unify”であると述べ、「簡単に使えて日常で楽しめること、明確な目的とそれを使うメリットがあること、操作性などに統一性があること」と説明した。
講演の最後に大塚氏は「今まで説明した製品(注:N seriesを指す)はすべて、マルチメディア製品事業本部から出ている製品。エンタープライズソリューション(事業本部)からも、W-CDMAに対応した製品が出る」と述べた。それは「形が変わるメタモルフォーゼ型というべき製品で、開くとフルキーボードが出てくる。メールに特化したような端末」とコメント。「企業ユーザーに向けた、生産性追求型の製品」と補足した。
“生産性追求”機能とは具体的に何を指すか、については「プッシュ型Eメール、オフィスアプリケーションとの連携、スケジューラ機能やPCとの同期など」と説明。プッシュ型Eメール以外はすでにNokia 6630(Vodafone 702NK)で実現されている。
同社のフルキーボード搭載端末の一例が「Communicator」だ。これまでにも「Nokia 9500」、「Nokia 9210i Communicator」などいくつか販売されている。いずれもGSM端末であり、日本国内では携帯電話としての利用ができなかった。
Nokiaでは今年、10種類のW-CDMA端末をリリースする予定だ(6月14日の記事参照)。
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