G'zOne TYPE-Rは優れた「航海機器」だった勝手に連載!「海で使うIT」(3/6 ページ)

» 2005年08月16日 21時02分 公開
[長浜和也,ITmedia]

ひと工夫で意外と使える電子コンパス

 さて、使った後の水洗いさえ忘れなければ、そのままで十分外洋で使えるG'zOne TYPE-R。そうなると、実装している「電子コンパス」「GPS機能」を実際の航海で試したくなるのは船乗りの本能。

 いまや、低価格なハンディGPSはプレジャーボートだけでなく本船(貨物船やタンカー、客船の類い)でも航海の必須ツールとなっている。しかし、コンパスを使ったクロスベアリングによる船位確認や、近づいてくる船に対する方位測定など、コンパスもまだまだ重要な航海道具である。

 ITmediaでもすでにこの記事で紹介しているように、G'zOne TYPE-Rに組み込まれている電子コンパスは、地磁気センサーを使って方位を表示する仕掛けになっている。しかし、GPSと連動して地図をノーズアップで表示する機能でも電子コンパスが使われている。町の地図をノーズアップで表示するためには「真方位」でないと何かと具合が悪い。

 「真方位」とは地軸の北極と南極を基準に定められた方位。「磁方位」とは地磁気の北極と南極を基準に定められた方位。地図の北は真方位で決まっていて、地磁気を使うコンパスの北は磁方位の北を示す。日本付近では磁方位が真方位に対して西に6度ずれて表示される

 はたして電子コンパスで表示されている方位は「磁方位」なのか「真方位」なのか。KDDIに確認してみると「電子コンパスは磁石の方位を示しています」ということで、磁方位が表示されているようだ。アウトドアでコンパスを使う場合、磁方位を用いることが多いのでそういう意味では、いつもと同じ、慣れた感覚で電子コンパスを使える。

 G'zOne TYPE-Rの電子コンパスは1度単位で表示してくれる。精度は揺れる小型艇で使うには十分すぎるほど。しかし、測定したい目標に正しくG'zOne TYPE-Rを向けることができなければ、この精度も無駄になる。そこで、このあたりで「ひと工夫」を加えてみる。

 マニュアルによると、電子コンパスを使うときは「本体のキー操作部を水平にしてください」とある。そして、測定目標を正しく捉えるためには何かしらの「照準」を通して直接目標を見ることが望ましい。ということで考えたのが以下のような「方位測定フォーム」と「測的目標捕捉照準」だ。

G'zOne TYPE-Rの本体と液晶部分を「直角」に開いて本体を頬にあてて固定。そして直角にした液晶部分の上部に設置された「カスタマイズプロテクター」から測的目標を捉える。シングルハンド操船のセルフ撮影ゆえ、画像が思いっきりブレているのをご容赦いただきたい

うまくしたもので、このようにカスタマイズプロテクターは測的目標を捉えるのに絶好の位置にある。3種類ついてくるプロテクターの中でもっとも使いやすいのが「ラウンドトッププロテクター」だ(さすがにハンマーヘッドは使えない)

 ラウンドプロテクターのちょうど真ん中に成型工程でできたモールドがうっすらとあるので、それに合わせて上はクラブヒッチでヒモを巻き、下は三角に切った白いビニールテープを貼る。クラブヒッチで巻いたヒモのスジと三角シールの線上に目標を捉えると、それなりの精度で方位を測的できた。

 この姿勢で方位を測的すると、目標をプロテクターの中に捉えながら、液晶画面に表示される16方位と方位角の値を「なんとか」同時に読み取れる。おお、航海用のハンドコンパスとしてはなかなかの使い勝手ではないか。G'zOne TYPE-Rの電子コンパス機能、見事合格である。

 なお、G'zOne TYPE-Rは閉じた状態でサブディスプレイに電子コンパスが表示されるが、この状態でも本体を水平に構えなければならないため、船で使うような「目標を捉えながら測的する」ことができない。また、夜間は液晶パネルの輝度が明るすぎて、肝心の目標を捉えられなかったことも注意しておきたい。

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