せかいのおわり「ラーメン食べに行こうぜ」Mobile&Movie 第183回

» 2005年10月14日 14時37分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名せかいのおわり
監督風間志織
制作年・製作国2004年日本作品


 盆栽屋で働く慎之介は、店長の三沢と店舗兼住居で2人暮し。慎之介はナンパした女の子の名前さえ、覚えていない軽〜い男。ナンパした女の子を部屋に連れこんでは、三沢を困らせています。女の子の目が覚めないうちに、三沢に名前を尋ねることもしばしば。

 そんなある日、盆栽屋に慎之介の幼なじみのはる子がやって来ました。彼氏と別れて、大荷物を抱えたはる子を慎之介は暖かく迎えます。慎之介は昔からはる子のことが好きで、でもその気持ちを伝えることができず、しかたなく遊びのナンパを繰り返していたのでした。落ち込んだはる子を見て、慎之介はチャンス到来と、なぐさめの言葉をかけます。

 やさしい慎之介も今のはる子にとっては、意味のないもの。三沢と慎之介の部屋に泊まることにしたはる子は、眠れない夜を過ごします。つい、携帯電話を確かめてしまうはる子。もう彼からの電話などかかってこないのに……。はる子は携帯電話のカメラで撮ったラブラブのツーショット画像を見ながら、涙を流します。こんなに幸せだったのに、さみしい時はいつもギュッとしてくれたのに。突然別れることになるなんて。泣くだけ泣いて、はる子は携帯の中のツーショット画像を全部削除したのでした。

 まだ沈んでいるはる子に、慎之介は明るく声をかけます。

 「ラーメン食べに行こうぜ」

 こうして、はる子と慎之介、三沢の三人の共同生活が始まったのでした。はる子は、盆栽屋の住居から見習として働いている美容院に通いますが、失恋のショックから立ち直れず、仕事に身が入りません。先輩からは厳しく注意され、おまけに彼がはる子が忘れていったという急須を持って、店にやって来たのです。激しく動揺するはる子。しかし、彼はさっぱりした顔。はる子の精神状態はより不安定に……。

 慎之介はそんなはる子を心配して、いつもそばにいて話を聞いてあげていました。子供の頃の思い出、これまでの恋愛で感じたこと。はる子を知れば知るほど、慎之介はますますはる子のことが好きになっていくのに。3人で暮らし始めて数週間経った頃、慎之介はまたいつものように

 「ラーメン食べに行こうぜ」

 とはる子の携帯に電話します。留守電を残したものの、いつまでたってもはる子からの連絡はありません。そして、そのまま一晩はる子は帰ってきませんでした。慎之介がはる子への気持ちを募らせている間に、はる子は新しい彼氏を見つけてしまったのです。その彼とは会社員の中本。さっそく中本と暮らすことにしたと大荷物を持って出て行くはる子を、慎之介悲しく見送ります。

 しかし、数カ月後、またはる子が戻ってくることに。それは、慎之介にとってのラストチャンス。慎之介の想いは今度こそ届くのでしょうか? そして、2人を見守ってきた三沢の隠された心情とは? 携帯電話に残された恋の残骸のせつなさに、共感できるラブストーリーです。

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