Motorolaが語るRAZRの成功、シームレスモビリティ、Linux3GSM World Congress 2006(2/2 ページ)

» 2006年02月20日 10時51分 公開
[末岡洋子,ITmedia]
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──モバイル業界は、米Apple Computerが「iPod」で実現したシームレスな体験をまだ実現していません。

 

 2つの課題があります。シンプルさと分かりやすさです。

 シンプルにするには、技術的に複雑になります。ここが課題といえます。ここをどのように隠して、きちんと動く端末にするか。研究開発的な課題です。

 英BTのFMCサービス、BT Fusionは良い例です。われわれの「V560」「RAZR V3b」を採用していますが、固定と携帯を融合し、シームレスなハンドオーバーを実現しています。

 もう1つが、分かりやすさです。消費者にとって何を意味するか、どうして消費者に必要なのか、を考えてメッセージを出すことです。われわれの3GSMブースでは今年、DVB-Hなど技術用語の利用をできるだけ避けるようにしました。

──GSMとCDMA以外の無線技術のサポート状況について教えてください。

 

 現在われわれはUMA端末を3機種、無線LANを搭載した端末を2機種提供しています。UMAは他社に先駆けいち早く採用しましたが、Linuxで実装しました。LinuxとJavaをベースに標準的なソフトウェアアーキテクチャを持たせることで、大きな投資をすることなく新しい機能を提供できます。

 今後、無線LAN/UMTS/GSM/EDGEに対応した端末を投入する計画ですし、WiMAXもロードマップにあります。2010年には4Gの話も出てくるでしょう。その間にも、アンテナ、フロントやチップの設計などで技術革新が進むと思います。

 HSDPAに関しては公式には発表していませんが、われわれのこれまで実績から想像していただけると思います。

──御社は2003年に英Symbianの株を売却し、出資から撤退しました。現在のOS戦略を教えてください。

 

 OSでは、中立の立場をとっています。LinuxとJavaは、コアのOSと位置づけており、たくさんの端末を出荷しました。Symbian端末も提供しています。Windows端末も提供しました。

 Symbianの出資を撤退した理由は、OSに中立でありたかったためです。必要に応じて適切なOSを選択できる環境になりました。

──ACCESSが3GSM会期中に初のLinuxアプリケーションを発表しました。ACCESSのLinuxプラットフォームを採用するようなことはあるのでしょうか?

 

 現時点ではなんともいえません。われわれのLinux技術はかなり高度なレベルに達しています。新しい技術を利用するかどうか、その必要があるかどうか、それにより決まります。

──RAZRの次のヒット製品はいつ登場するのでしょうか?

 

 現状から説明しましょう。RAZRをベースにバリエーションを増やし、さらには、ストレートタイプを好むユーザー向けにSLVRを投入しました。SLVRも、先日発表したiモード端末など拡充させています。

 角ばったRAZRとは対照的に、オーガニックでスムーズな端末として、「RCOKR」があります。これも、折りたたみ式の「PEBL」ラインがあります。

 業界を見ると、Motorolaのデザインに嫉妬して(笑)、他社から似たような端末が出てきています。RAZRの成功を受け、われわれは次なるアイコン的な端末を提供する予定で、今年後半になんらかの発表ができると思います。

──ビジネス向けの戦略を教えてください。

 

 ビジネスユーザーでは、データと音声の2つのアプローチがあります。データでは、「Q」を提供しています。大きな画面とQWERTYキーボードを搭載しており、電子メールなどオフィスに必要な機能をサポートしています。UMTS端末も提供する予定です。

 音声中心のユーザーは、機能よりも見栄えを重視します。RAZRの黒は、ビジネスユーザーに大ヒットしました。必要な機能を搭載し、しかも持っていてかっこいい。つまり、ビジネス分野でも、コンシューマと同様にデザインを重視しています。

 (なにもかも取り込んだオールインワン型を提供するのではなく)、ビジネスユーザーが必要とする基本的な機能をカバーし、スケジュール帳を機能したり、Bluetoothによる同期、電子メールなどの特徴をつけるアプローチです。それを魅力的な端末に搭載し、適切な価格で提供する。われわれの戦略は、ビジネスでもコンシューマでも、スタイルとデザインです。

──日本市場の取り組みはどうですか?

 

 日本と韓国は、他と比べると非常に異なります。日本市場は、携帯電話のUIが異なり、機能要件も異なります。日本と韓国では、新しい機能が提供されると全ユーザーがすぐにそれを認知します。また、販売も異なります。東京の電気ショップでずらりと携帯電話が並んでいるのを見て、非常に驚きました(笑)。

 Motorolaでは、日本市場でも強いプレイヤーとなることを目指しています。たとえば、NTTドコモのHSDPAのデモに、われわれの「RAZR」ベースの端末も利用されています。ドコモのようなオペレータとともに、次世代の3Gを推進できると期待しています。

 個人的には、日本で予想外にMotorolaブランドが知れていることに驚きました。日本にはすでに強力な端末ベンダーがありますが、われわれにもチャンスはあると見ています。

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