ソフトバンクのボーダフォン買収交渉、会見があれば聞きたいこと(2/3 ページ)

» 2006年03月10日 21時05分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 ボーダフォンは現時点で1500万人という加入者のベースがある、底力のある通信事業者。ここに孫氏の何をしてくるか分からない不気味さが加わる。既存キャリアに与えるインパクトも大きい。ソフトバンクはこれまで、無線LANと携帯を融合させたFMCサービスや通信速度最大40Mbpsを実現するとされる「HSOPA」(2005年6月2日の記事参照)のサービス展開をうたっている。一部ユーザーには「何かをやってくれそう」という期待感があるようで、ITmedia +D モバイルの右帯で現在実施している「+D QUICK POLL」のコーナーでは、「買収に賛成」が44%、「買収に反対」が23%という結果になっている(3月10日時点)。

 ただし、ここで気になるのはソフトバンクがVodafoneとどの程度協力して事業を進めるかということ。一部報道によれば、ソフトバンクがボーダフォンの株式の大部分を取得したい意向であるのに対し、Vodafoneは一部を手元に残しておきたい考えで、両社の要求に開きがあるという。

 ソフトバンクはボーダフォンブランドを残すのか、それとも同ブランドを完全に廃して新しいカラーを打ち出すのか。ボーダフォンが得意としていた海外メーカーからの端末調達や、世界レベルでの海外ローミングサービスが、買収によって存続するのかも気になるところだ。

 ボーダフォン日本法人は、2月28日の会見で端末開発の戦略を見直すことを話した。プロダクト・サービス開発本部長の太田洋氏はこの中で、今後目指すべき方向性として「コミュニケーション」にフォーカスした新サービスをいくつか示している(3月1日の記事参照)。発表されたばかりの方針だが、買収が決まれば転換される可能性もある。

ソフトバンクは方針転換なのか?

 両社が交渉を始めたのには、それなりの背景がある。英Vodafoneは、ここにきて足元がやや不安定になっていた。同社は2月27日に、買収済みの独Mannesmann(Vodafone D2)の評価損などもあって2007年3月期の業績見通しを下方修正すると発表。株主からの圧力もあり、米Verizon Wirelessなど成果がかんばしくない海外事業を手放すことが取りざたされていた。

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