筆者は今のところ「W-ZERO3」のブラウザとしてOperaを使っています。標準のWindows Mobile 5.0標準のInternet Explorerは、表示こそVGA(640×480ピクセル)ですが、レンダリングエンジンはQVGA用のままです。PCの世界であれば多くのサイトはInternet Explorerを基準にしてデザインされているため、機能面で多少の不満があってもInternet Exlorerを利用するメリットも多いのですが、Windows Mobileの世界は別。あえてInternet Explorerにこだわる必要はありません。
OperaはきちんとVGAに対応していますし、キーボード中心に使う際の操作にも配慮が行き届いています。携帯電話向けのフルブラウザによくある、コンテンツを縦一列に並べるレンダリング機能は持っていませんが、筆者の場合、ほとんど横長画面で利用するので、さほど不便に感じたことはありません。
W-ZEROユーザー向けに無償提供されているOperaを「このまま使い続けてもいいかな」と思ったのですが、公衆無線LANサービスを利用する際に、不便な点があることが分かりました。
「ホットスポット」「BBモバイルポイント」「mopera U」(2005年5月の記事参照)「livedoorワイヤレス」の4つの公衆無線LANサービスを使っているのですが、いずれもWeb認証を利用します。「ホットスポット」は「無線LAN接続切替ツール」でWeb認証を省略できますが、ほかのサービスはアクセスポイントへの自動接続止まりです。公衆無線LANサービス側もセキュリティを考慮し、Cookieを利用したWeb認証の省略などは許可していません。Windows Mobile向けに自動ログイン専用ソフトを提供しているのも「ホットスポット」のみです。接続IDとパスワードを統一化できるといいのですが、接続IDはメールアドレスと連動していたりもするので、なかなかそうも行きません。
そこで選択肢として登場するのが3つ目のブラウザであるACCESSの「NetFront」です。これまでもNetFrontを避けていたのではないのですが、現在提供されている試用版ではブックマークの表示が10件のみという制限があり、ブックマークを使うたびに警告が出るのが煩わしくて早々にアンインストールしていたのです。しかし改めて機能を確認してみるとNetFrontにはV3.3以降でパスワードマネージャーが搭載されているようです。
自宅でNetFrontの再インストールを済ませ、mopera Uを利用できる公衆無線LANサービスエリアに出向きました。一度Web認証を済ませ、再度Web認証を行おうとすると、IDの1文字目を入力した時点で最初にWeb認証した時のIDがリスト表示され、これを選択するとパスワードまで自動入力されました。これならIDの1文字目だけ覚えていればいいので、Web認証も大分楽になります。セキュリティ面の不安は、W-ZERO3のパスワード機能と併用することで解決できそうです。
ただ少々困った症状も見られ、これについては次回、解説する予定です。NetFront1本に絞り込めるのか、Operaとの併用がいいのか、パスワードマネージャー機能以外のところも含め、もう少し検討してみよう思います。
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