ソフトバンクがボーダフォンを買収して、既存事業者として携帯参入をはたした。「安売り戦略に出るのか」「通信事業者として歴史が浅いが、信頼性はどうか」など、ユーザーの興味も集まっている。
ユーザーはソフトバンクの携帯に何を望んでいるのか、ITmedia読者に聞いたアンケート結果(3月20日の記事参照)を公表しよう。
回答したユーザーの属性を見ると、ボーダフォンユーザーが56.9%と過半数を占めた。やはりこのトピックは、ボーダフォンユーザーの関心がきわめて高いようだ。ドコモユーザーは28.5%、auユーザーは24.9%。ウィルコムユーザーも10.7%いた。なお、回答者全体の平均年齢は29.1歳だった。
そもそも、ユーザーはソフトバンクの携帯にどのくらいの期待を持っているのか。結果は下図のとおり。
「大いに期待する」と答えたユーザーは43.4%で、最も多かった。次に多いのが「まあ期待する」で、この2つを合わせると全体の約8割が何らかの期待を持っている。「ソフトバンクの携帯そのものに期待するのでなく、ソフトバンクの携帯事業が引き起こす影響に期待している」という声もあったが、業界に何かしらのインパクトを与えることを期待するユーザーは少なくない。
回答者の属性別に見ると、40歳以上のユーザーが有意に(*)「大いに期待する」を選んでいた。また、ボーダフォン端末所有者と非所有者とで意見に違いがあるか確認したところ、非所有者の間でも「大いに期待する」の割合が最も多かった。
では、ソフトバンクの携帯に何を求めるのか。結果は“やはり”というべきか、「より安価な通話/通信料金」が一番人気となった。
ただし、2位の「魅力的な新端末」も64.6%と高い支持率だった。この2つに期待が集中しているようだ。その次となるとぐっと減って、「より広範なカバーエリア」が29.7%。上位はいずれも、携帯の“基本”に関わる部分といえる。逆に、固定通信事業者であるソフトバンクならではの要素である「固定網と連携した新サービス」は、18.5%と比較的支持率が低い。
「そのほか」を選択したユーザーの回答を見ると、Nokia端末に関わる要求が多かった。「Nokia端末をもっとタイムリーに導入してほしい」「Nokia製端末の供給を続けてほしい。カスタマイズの自由度は残したままで」
ちなみに、このカスタマイズの自由度……というところが、かなり重要なポイントのようだ。「Nokiaの機種をUI(ユーザーインタフェース)変更などをせず、S60環境が利用可能な状態で出してほしい」。反対に「NM850iGのように何の価値もないガチガチに固められたもの」は、ごめんなのだという。ちなみに、期待することとして「J-フォンブランド復活」を挙げる声も複数あった。
なお、年代別に見ると20歳未満では「より高速/高機能な通信サービス」に期待する声が有意に多く、また40歳以上では「固定網と連携した新サービス」を挙げるユーザーが有意に多かった。
逆に懸念することは何なのか。こちらも、過半数のユーザーが選んだ選択肢があった。
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