ソニー・エリクソンのNTTドコモ向け新機種「SO902i」は、ストレート型を採用しておりFOMAの中でも個性的。かなりコンパクトで可愛く、それでいてカメラ性能も高いのである。
カメラは裏側にある。318万画素でオートフォーカス(AF)付きというハイスペックなカメラを搭載するため、ちょっと分厚いのだが、それでも折りたたみ型に比べるとコンパクトだ。重さも約102グラムと軽い。CCDではなくCMOSカメラを採用したが、最近では200万画素以上のハイエンド機に搭載されているCMOSセンサーは画質が良くなっているので(2月28日の記事参照)、期待できるところ。レンズはF4.0とちょっと暗めだが、その分ピントの合う範囲が広くなる。
マクロモードは用意されていないが、通常のまま約10センチまで寄った撮影ができるので問題はない。いわゆる「シームレスマクロ」で、いちいちマクロモードに切り替えなくても近いものにもピントが合うので扱いやすい。とはいえ、ケータイのようにカメラの機能を知らないで使う人が多い製品としては、当然の気配りか。
ただ、シームレスマクロの欠点は「AFに時間がかかる」こと。これは、近距離から遠距離まで全体をチェックしてからピントが合う位置を測るためだ。SO902iの場合は約2秒。ちょっと待つべし。その時間さえ覚えてしまえば、便利に使える。
SO902iのカメラ機能の特徴は「撮影時は必ずデジカメのように横向きに構えて撮る」こと。壁紙サイズ以下は縦位置で、VGA以上は横位置で……という端末も多いが、SO902iはどの画像サイズでもすべてデジカメスタイルとなる。
普通は側面のボタンと決定キーのどちらを使ってもシャッターを切れるが、SO902iは側面のシャッターボタンのみ。だから横位置で普通に撮るときはデジカメのように持つし、縦位置で撮るときは端末を縦方向に持ってサイドのシャッターを押す。このあたりもデジカメっぽい。
このシャッターはけっこう大きめで、半押しによるフォーカスロックも可能だ。サイドにはシャッターボタンのほかに2つボタンがあるが、これはデジタルズームに割り当てられている。カメラモードにするにはシャッターボタンの長押し。約3秒で起動し、画面が切り替わる。
ディスプレイは1.9インチと大きくはないが、QVGA対応で表示は見やすい。
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