3G+の特徴的サービスとしては、高速なデータ通信やテレビ電話が挙げられる。品薄状態のSCH-W200だが、なんとか入手することができたので、主な機能を実際に使ってみた。
まず「June」内で提供されている動画配信サービス「高画質動画館 HD」を利用した。高画質動画館 HDでは、映画の予告編やテレビ番組などの動画をQVGA画質でオンデマンド配信しているほか、音楽のストリーミング再生やゲームのダウンロードなどができる。
ここで1時間程度のテレビ番組と、3分程度のミュージックビデオを見てみた。最初の読み込みにかかる時間は10秒程度と若干速かったが、画質はやや粗く、たまに画像が止まってバッファリングを始めたりもする。画質はCDMA2000 1x EV-DOのネットワークを利用するサービスの動画とそれほど大きな差は感じなかった。乱れのない滑らかな画質で映像を見たい場合は、まだ衛星もしくは地上波のDMBが一歩リードといった印象だ。
WAPベースのインターネット接続サービス「NATE」にも接続しデータ通信を試してみた。
通常、NATEは通信料が安いかわりにスピード感がない。メニュー移動からWebページ表示までに十数秒、プログラムダウンロードに数分かかることもあり、待ち時間の長さが気になることも多いのだが、3G+で試すと気持ちよく利用できた。
実際に392キロバイトのゲームをダウンロードしてみたところ、従来の端末では約1分近くかかったものが、3G+では約5秒ほどで完了した。
次にストリーミングで動画を見てみた。明るさやきめの細かさに関しては、液晶の差もあるが3G+の方が画質がよく動きが滑らかだ。通常のNATEだと、ミュージックビデオが紙芝居のように見えることもあるが、3G+ではこうしたことは少なかった。
NATEでこれほど差が出るならば、NATEを3G+で利用するという需要が大きくなるのではと感じられた。
次にテレビ電話機能を利用し、同じSCH-W200ユーザーとの会話に挑戦してみた。
最初に相手に電話をかけたときは、通話開始から1分程度で途切れるなど不安定な状態が何度か続いた。その後数度のチャレンジでやっと安定。25分程度の会話を楽しんだ。
テレビ電話を始めた時点でも、音声が遅く届くなど若干不安定な部分が見られたものの、話すほど安定していき、声や映像が大きく途切れるということはなかった。映像自体は決して滑らかではなく、動きはカクカクしている。電話から30センチほど離れていても声は届くが、イヤフォンマイクで話した方が自分の声が相手に届きやすく、また相手の声も格段に聞こえやすくなった。
自分の顔を見せたくない場合、相手に見える自分の顔を、他の写真で代用する代替写真機能もある。代替用の写真は、携帯のカメラで撮りためたものが使える。また自分の声を相手に聞こえなくする設定もあるほか、相手の顔をキャプチャーしたり、会話を録音したりすることも可能だ。
また話しながら相手にテキストメッセージも送れる。入力は韓国語、英語、数字、そして顔文字や記号などの特殊文字に対応している。顔の表情だけでない多様な感情表現ができるだけでなく、難しい単語などを伝える際に大変重宝した。
テレビ電話で会話をしたくない場合は、テレビ電話がかかってきたときにカメラボタンなどを長押しすれば拒否できる。すべてが見えてしまうテレビ電話だけに、こうしたプライバシー保護対策は必要だろう。
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