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» 2006年06月23日 14時58分 公開

荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:手ブレ補正含めた使い勝手は優秀、画質は……あと一歩──「N902iS」 (1/4)

N902iに搭載された手ブレ補正機能をさらに進化させ、“6軸対応”の手ブレ補正機能を備えた「N902iS」。気になる手ブレ補正機能の効き具合を中心に、カメラ機能の使い勝手や画質がどれだけ向上したかをチェックしてみよう。

[荻窪圭,ITmedia]

 ドコモ「N902i」といえばカメラの手ブレ補正機能の搭載が特徴の1つだったが、「N902iS」になり、カメラ系がけっこう変わった。

 1つは手ブレ補正機能が強化されたこと、もう1つは筐体のデザイン変更にともなってカメラ位置が移動し、撮影スタイルが追加されたこと。この2つはやはり重要なポイントだと思う。

photo 「N902iS」ピスタッシュグリーン。カラーはほかにラセットブラック、アイスシルバー、ジュエルピンクを用意する。「ダイレクトショット」時は、サブディスプレイ下の「アシスト」キーがシャッターボタンになる
photo 外部記録メディアとして1GバイトまでのminiSDカードが使える

手ブレ補正の強化

 まずは手ブレ補正の話。N902iSとN902iの手ブレ補正は、デジタル処理による補正となる。

 デジタル処理によるブレ補正は、一般に2種類ある。1つは1枚の撮影画像がどちらの方向にブレているかを解析し、それをキャンセルするような画像処理を施すもの。デジタルカメラではオリンパス「μ810」(レビュー参照)が再生機能で採用する。ただμ810の処理は……思ったほど効果的ではなかった。

 もう1つは本機とN902iが採用する方式。こちらはシャッタースピードを上げて何枚も連写し、ブレた分をずらしながら合成して1枚の絵にするというものだ。

 このさい、本機は原則として4枚を連写する。例えば普通に撮るとシャッタースピードが1/4秒になる暗いシーンにおいて、1/16秒で4枚撮る。すると4枚分で1/4秒相当の明るさが得られるわけだ。その後、画像を解析し、ブレた方向と距離に応じてずらして合成するという仕組みだ。

photo  

 さらに、N902iより合成時のアルゴリズムを進化させた。N902iは上下/左右方向のブレを判別していたが、本機では縦横に前後を加えて(撮影時に端末が前後に動くというブレ)3方向、さらに上下/左右/前後それぞれの軸に対する回転によるブレを加えた、6軸対応の手ブレ補正を実現する。

 実際には、それぞれの静止画をさいの目状に分割し、それぞれに対して処理を行っているという。詳細は不明だが、回転によるブレを修正するにはそれぞれの画像のずれ具合の差を判別し、遠近法的な変形をかけているのではないかと思う。

 とくに効果的だと思うのは前後の回転の補正だ。携帯を片手で持って、親指で決定キーを押してみてもらうと分かると思うが、力を入れて押すとどうしても親指で押した方向に(つまり端末が向こう側に倒れるような感じで)少し回転する。それを補正してくれるわけだ。

 では実際に試してみよう。同じ位置で手ブレ補正オート(シャッタースピードが遅い場合のみ手ブレ補正処理が有効になる)にしたときと、オフにしたときで撮り比べてみた。

photo 手ブレ補正オート
photo 手ブレ補正オフ

 ブレのあり/なし以外に、2つの違いがあった。1つめは画角。ずれた分を動かして合成するため、手ブレ補正をオンにすると写る範囲が少し狭くなる(ブレ補正分に使う周辺部を捨てることになる)。もう1つは、補正処理を実行する分、保存により時間がかかること。といっても2秒程度で体感的にはあまり気にならないともいえる。

 上の例を見てもらうと分かるように、どちらも前後の回転が生じるように片手で撮ってみたが、みごとに補正された。

 さらに別の場所で、今度は「わざと端末を揺らし」ながら撮ってみよう。

photo 手ブレ補正オート
photo 手ブレ補正オフ

 どちらも補正しきれずブレが残ってはいるが、手ブレ補正が効くと明らかに違う。確かに効果的だ。

 ただしこの方式には、被写体が動いている場合に対処できないという欠点がある。被写体が動いており、ブレが大きすぎて補正不可能な場合は、おそらく元画像を増感するなどのような対処をしているのではないかと思う。

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