これまで足りなかったのは「思い切り」――“美人ケータイ”D702iFインタビュー(2/2 ページ)

» 2006年07月04日 20時35分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 「携帯電話は既に日常生活に欠かせないものになっています。女性からみても靴やカバン、アクセサリーに近い存在になっているのですが、これまでの携帯電話には女性をターゲットにしたといっても、“思い切り”が足りなかったように思います」

 「男性的なフォルムを持つ携帯電話にピンクのカラーリングを施しても、それはスーツの色をピンクにするようなものでしかありません。D702iFはフォルムからカラーリング、コンテンツまで、完全に女性を対象とした“思い切った”携帯電話を目指したんです」

photophoto 側面も曲線で構成されているが、その理由は「ネイルを傷つけずに開閉するため」という徹底ぶり(左)。苦心したという立体印刷「マルチアングルプリント」がよく分かるアングル(右)

 依頼があってから「D702iF」として日の目を見るまでの期間は約1年にも及んだ。最も苦労したのは、「女性だけを対象とした携帯電話であることを徹底する」のをメーカー側に受け入れてもらうことだったという。苦労した甲斐もあり、困難もあったもののメーカー側と「合宿状態」になってまで乗り切り、無事に商品として市場へ投入されることになった。

photophoto 先端に向かうほどシャープになっているのは、女性の小さな手にもしっかり収まるようにとの配慮からだそうだ(左)、プリセットのレシピ集には「そら豆のリゾット」が(右)

 「携帯電話は携帯電話以外の何物でもないと考えていますので、携帯電話ではない“何か”に見立てることは考えませんでした。ヒトと携帯電話の関係性を美しくデザインできないか、と考えたんです。まずは手にとって、その後には通話している姿を鏡で確認してみてください。女性の柔らかな体のラインと携帯電話のラインがマッチすることが分かると思います」

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