「ケータイと、それを使う女性との関係全体をデザイン」──。こんなコンセプトで開発されたのが、ドコモの三菱電機製FOMA「D702iF」だ。
端末のデザインを手掛けたのは、セレクトショップのオーナーでデザイナーの幾田桃子氏。同氏が立ち上げた高級子供服ブランド「Le charme de fifi et fafa」は、米国のBARNEYS NEWYORKで独占販売されており、南青山には同名のショップもオープンしている。
D702iFには、そんな幾田氏のこだわりが随所に盛り込まれている。デザインは、宝石の加工方法の1つである「マーキスカット」に由来する「マーキスライン」を採用。電話をかけているときに、横顔が美しく見えるよう配慮したという。
ボディカラーは、コスメをイメージしたホワイト・サンド、グリーン・エア、コーラル・コーラル、ライラック・ミラージュの4色。「コーラル・コーラルはチーク(ほお紅)、ホワイト・サンドはハイライト、グリーン・エアはベースの下地、ライラック・ミラージュは、マニュキュアやシャドウなどのポイントカラーをイメージしている」(説明員)。
ライラック・ミラージュの表面には、携帯電話では初採用となる「マルチアングルプリント」技術を使ったプリントが施された。このプリント技法は、時計やデジタルカメラ、メガネなどに使われるプリント方法で、曲面にもきれいにプリントできるのが特徴だ。
デザインだけでなく、内蔵コンテンツも女性を意識したものが搭載されている。その代表的な機能が「ほっとメロディ」だ。最近の携帯電話には、防犯ブザー的な役割を果たすブザーが搭載されているものも多いが、D702iFはこれとは異なるアプローチの安心機能を用意した。
ほっとメロディは、電話がかかってきたように装うことで、他人とつながっていることをアピールし、犯罪に巻き込まれるのを防ぐというもの。側面のメモキーを押すと、あらかじめセットした着信音が再生される。防犯ブザーを鳴らすのをためらうようなシーンでも使えるところが便利だという。待受画面で3キーを長押しすると、ほっとメロディの設定を行える。
内蔵の待受画像や着信音についても、大人の女性を意識したコンテンツを選んだという。バイオリズムを管理するアプリや、季節の花や星座を表示する「花・星時計」、辞書にファッション用語などをあらかじめ組み込んだ女性向けATOKなど、すみずみまで女性への配慮が行き渡っている。
なお機能面のベースとなるのは「D902iS」。文字入力周りやタブ形式のアドレス帳、和英/英和/国語辞典の搭載などは、D902iSを継承している。
機能・スペック | D702iF |
---|---|
iチャネル | ○ |
FOMAプラスエリア | ○ |
パケット通信中のテレビ電話切り替え | ○ |
フルブラウザ | ○ |
外部メモリの最大対応容量 | ― |
おサイフケータイ | ― |
プッシュトーク | ― |
着もじ | ○ |
おまかせロック | ○ |
電話帳預かりサービス | ○ |
カメラのオートフォーカス | ― |
着うたフル | ― |
音楽再生(ノンセキュア) | ― |
音楽再生(セキュア) | ― |
バイオ認証 | ― |
通話からのテレビ電話切り替え | ○ |
QRコードリーダー | ○ |
自動時刻補正 | ○ |
iアプリ容量 | 230Kバイト(本体:30Kバイト/スクラッチパッド:200Kバイト) |
キャラ電 | ○ |
セキュリティスキャン | ○ |
トルカ | ― |
メールの圏内自動送信 | ○ |
着メロ和音数 | 64和音 |
ポケベル入力 | ─ |
OS | Symbian |
マクロ切り替えスイッチ | ○ |
コンテンツの外部メモリ移行 | ○ |
バイリンガル | ○ |
3G国際ローミング | ― |
1.7GHz周波数帯対応 | ― |
デコメール署名 | ○ |
赤外線 | ○ |
Bluetooth | ― |
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