esにいろいろ驚いた1日モバイル編集部、ただいま取材中

» 2006年07月05日 04時53分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 昨日(7月4日)は、ウィルコムのW-ZERO3[es]と、ドコモの702ixシリーズの発表会が重なり、モバイル編集部は大忙しでした。

 掛け持ちで両方の発表会に行った方も多いようですが、私はウィルコムの方に行っていました。で、esの実機を見てきたのですが……いやー、いろいろと驚きましたです。

 びっくりその1は価格。先にプレゼンテーションを聞いて、配布された資料を見てスペックを確認した時点で、私が予想していたesの価格は4〜5万円といったところ。しかしウィルコムストア価格は、W-SIM付きが2万9800円(年間契約なしの場合は3万3800円)、W-SIMなしが3万6800円ということで、予想より1万円くらい安くて驚きました。

 びっくりその2は横方向のときの操作感の良さ。写真を見たとき、横開きにすると液晶画面が右上に来るため、「これはかなり違和感があるんじゃないか」と思っていたのですが、実際に触ってみるとまったく違和感がないことに驚きました。別記事にも書いたとおり、横開きにしたときには液晶の左隣にくる十字キーに左手の指がかかっており、端末の左端が上手に手の中に隠れるため、とても自然なんですよね。しかもこの十字キーが、W-ZERO3よりも大きくなっていて、格段に操作しやすくなっています。

 ついでに言うと、液晶があのサイズでVGAとなると、文字が小さすぎないかなと思ったのですが、予想以上に視認性はいいです。Operaでタブ画面を複数開くと、縦方向ではちょっと窮屈ですが、横方向はかなり見やすい。私は普段からPCでもOperaを使っていることもあり、PCで見ている感覚にかなり近くて、「おおっ!」と思いました。FLASH対応も嬉しいですよねえ……。

 びっくりその3は、W-ZERO3で感じたマイナス点をことごとくつぶしてあったこと。かつて私は、片手操作できないW-ZERO3は携帯とは思えないという話を書いたことがあるのですが、まさかあんな形で片手操作可能にしてくるとは思いませんでした。

 他にも細かい点がきっちり直してあって、使い勝手がかなり向上している印象です。例えばW-ZERO3ではW-SIMを差し替えるにも、リセットするにもバッテリーのリアカバーを外さなくてはいけなかったのですが、esではカバーを外さなくてもいい場所に、W-SIMもリセットボタンも移動しました。データ通信中の音声通話着信ができないという弱点も直してあるそうです(試していないですが)。

 あとW-ZERO3で気になっていた大きな弱点は「バッテリーがもたないこと」なのですが、この確認はじっくり実機を触れる機会までおあずけですね。「Fn」+「3/4」キーで簡単に輝度調整できるので、こまめに輝度調整すれば、長時間使えるかも……と期待しています。

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 びっくりその4は、USBホスト機能です。USBキーボードがつなげるなんて、すばらしい! キーボードだけでなく、使える周辺機器がいろいろ増えるといいなあと思っています。デジカメで写真を撮ったらそのままesにつないで、メールで送信、なんてことができると面白いんですけど……どうなるか楽しみだなあ。

 Bluetoothアダプタにも期待しているところです。携帯用のBluetooth周辺機器は「その機種専用」で、その上機能が限定されているものが多い(音楽は聴けても通話はできないヘッドセットとか)のですが、汎用的にBluetooth機器がいろいろ使えるとなれば、選択肢が増えそうですよね。

 びっくりその5はATOK採用。各種携帯に採用されているものとはちょっと違うようですし、逆トグルキーがないなどちょっと気になる点もあるのですが、でもPHSは文字入力まわりが弱いと以前から思っていたので、大きな進歩です。

 ……とまあ、そんな具合でいろいろとesにびっくりしていた私です。「シャープすごいなあ、ウィルコム頑張ってるなあ」と思ったわけですが、それだけにWindows MobileのUIが足を引っ張っている部分を感じてしまうのです。というか、ハッキリ言って、操作していて気になるのはほとんど全部Windows Mobileに関する部分なんですよね。

 ソフト的に見ると、W-ZERO3はほぼWindows Mobileをそのまま使った端末でした。これに対し、esではOperaを載せたりATOKを付けたり、さらには「W-ZERO3メール」というソフトを付けたりと、“片手で操作する”ために必要な各種努力が(ソフトウェア的に)なされています。でもやっぱり、片手で操作していると、なんともいえない違和感をUIに感じてしまうんですよね。Windows Mobileを片手で(=十字キーメインで)操作するためには、基本的な部分でもっと手を入れないとダメな気がするのです。

 とまあ長くなりましたが、esの気合いの入りっぷりには感じ入りました。一言でいうと、「欲しくなりました」。17日になったら、白を予約しちゃおうかな、と思案中です。

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