W-ZERO3[es](7月4日の記事参照)では、従来のウィルコム端末で課題となっていたデータ通信中の各種着信に対応した。想定できる組み合わせでチェックしたところ、以下のような結果となった。
音声着信 | Eメール受信 | ライトメール受信 | |
---|---|---|---|
音声通話中 | − | ×(再送待) | ×(圏外) |
ブラウザ利用中 | ○ | ○ | ○ |
Eメール送受信中 | ×(圏外通知) | − | ×(圏外) |
モデム利用中 | ×(圏外通知) | ×(再送待) | ×(圏外) |
本体でWebブラウザを利用している時には、音声着信、Eメールとライトメールの受信が可能だった。基地局との接続を維持しながら電波の送受信が止まっている状態(ドーマント中)だけでなく、明らかにWebブラウザがデータの送受信を行っている場合でも、各種の着信動作は行われていた。ただ、インターネット接続は一度切断されるので、再度Webブラウザを利用する場合にはリロードしてインターネット接続を再開させる必要がある。
データ通信中といっても、Eメールの送受信中、PCなどと接続してモデムとして利用している場合には、音声着信、Eメールとライトメールの受信ともに行われないのは従来のW-ZERO3と同じだ。
なお今回の検証時には、W-ZERO3[es]用のモデムドライバが提供されておらず、W-ZERO3用ドライバを改造して動作させて検証を行った。正式なドライバでは動作が異なる可能性があることをご了承いただきたい。
W-ZERO3同様、USBコネクタ経由での充電には対応していない。ただしW-ZERO3用として販売されている「PCのUSBポートから電源コネクタに接続できるタイプ」のケーブルでは充電が可能だった。mini USBとDCプラグの両方を備えるケーブルであれば、充電しながらモデムを利用できる。
「充電とPCとの接続を同時に行えるクレードルは発売されていないのか」という質問も寄せられていたが、W-ZERO3[es]では電源コネクタは底面に、USBポートは側面にあるので、物理的な配置の問題から難しいかもしれない。
アドレス帳は基本的にWindows Mobileの「連絡先」を流用しており、W-ZERO3と同じだ。ただしダイヤル画面から「連絡参照」を呼び出したり、「連絡先」の一覧から「メニュー」→「電話をかける」といった面倒な操作をせず、「連絡先」の一覧から「発話」ボタンを押して電話をかけられるようになった。ただこの場合、「(電話を)かけてもいいですか?」という確認が入る。
また発着信履歴から電話番号をアドレス帳に登録する場合や、Eメールから登録する場合に、「連絡先」の新規登録だけでなく、すでに登録済みの連絡先に追加登録ができるようになった。アドレス帳の不満点はかなり改善されたといえるだろう。
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