この液晶モジュールに搭載されているのが、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」シリーズで培われた「RealityMAX」という描画エンジン。画像を自動分析して明るさ・コントラストを向上させ、適度な輪郭補正を行うことで、あざやかでくっきりした画質が得られる。
RealityMAXは画質を自動補正するだけでなく、ユーザーの好みに合わせて画質を変えることもできる。液晶の表示段階で補正を行うため、静止画だけでなく動画も補正できるし、画像編集ソフトで補正するのと違って元データはそのまま変わらない。
「『表示画質設定』という設定項目があり、表示画質を、ノーマル・シャープ・ダイナミックの3つで調節できます。ここを変えると、コントラスト強調と輪郭強調のレベルが変わります。この画質設定が効くのは、待受画像と、データフォルダ内のJPEG画像、ムービーです」(ソフト担当の大野氏)
W43Sでテレビは見られないが、きれいな大画面を生かして、メニューや待受画面にさまざまな工夫がなされている。「待受画面は上下左右などいくつか分割して、待受用画像の上に重ねて、スケジュールやカレンダー、時計などを好きなところに配置できるようになっています」(大野氏)
メニューも凝っていて面白い。「Manga」を選ぶと、3ページ構成のマンガになっているメニューが現れる。吹き出しに機能名が書いてあり、選択するとそのコマだけカラーになるというものだ。「このメニューのために、“愛と勇気と冒険”をテーマに、漫画家さんに書き下ろしてもらっています」(清水氏)
W32Sから搭載している「ドラマメニュー」も進化した。メニュー画面上で、落ち葉が散ったり、赤とんぼが飛んだりという季節ごとのイベントが起こるだけでなく、本来ほかのメニューにいるはずのキャラクターが遊びに来たりする。「月替わりや誕生日など、時間によって起こるイベントが15種類くらい。キャラクターは20〜30種くらい入れてあるので、長く楽しんでいただけると思います」(大野氏)
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