今度は「メール自動受信」にご用心Mobile Weekly Top10

» 2007年03月09日 23時53分 公開
[園部修,ITmedia]

 3月最初のランキングでは、JATE(電気通信端末機器審査協会)の認証を通過した謎の端末「F903iBSC」の記事が読者の興味を引いたようだ。型番から察するに、富士通製で903iベースの企画端末か特別機であることは分かるが、それ以上のことは一切不明だ。

 似たような型番の機種としては三菱電機製の「D702iBCL」という端末が思い浮かぶ。型番の“BCL”は、カメラなしのビジネス向け端末、“Business CameraLess”という製品の位置づけから名付けられたというが、BSCはいったい何の略なのだろうか。

 そのほかでは、3月1日から先行契約の受け付けを開始したイー・モバイルの「EM・ONE」に関する記事が読者の関心を集めたようだ。

新端末から順次S!メール受信の初期設定を「自動受信」に

 ところで、ソフトバンクモバイルは3月6日、「S!メール受信の初期設定について」というお知らせを発表した。一部のユーザーは注意する必要がある内容なので、ここで紹介しておきたい。

 ソフトバンクモバイルの端末には、メールの設定の中に「メール受信設定」という項目があり、従来はこれが「手動受信」に設定されていた。これが2007年春モデルの一部からは、初期設定が「自動受信」に変わる。同社は変更の理由を「操作性向上のため」と説明している。

 2007年春モデルで初期設定が自動受信になっているのは「911T」「812SH」「813SH」「812T」「813T」「805SC」「708SC」「707SC II」「X01NK」。「707SC」「706N」「706P」は手動受信に設定されているという。また812SHと813SHの一部は、製造日によって手動受信になっているものもあるようだ。今後発売される機種はすべて自動受信になるという。

 手動受信と自動受信の違いは、添付ファイルや長文メールをそのまま受信するか否か、という点にある。手動受信の場合、一定の容量を超えたメールはサーバに保存され、本文の先頭部分と、添付ファイルがある場合は添付ファイルの種類、そして最後に「<続きあり>」と書かれた短いメールがまず端末に送られる。メールの全文や添付ファイルを受信するためには、ユーザーが改めてサーバから受信する操作が必要になる。一方、自動受信に設定すると、PCからの長文メールや容量の大きな添付ファイル付きのメールも含め、すべてのメールが自動的に端末で受信される。

 どちらが便利かは、ユーザーの利用形態によって変わってくるので一概には言えないが、手動受信では不便に感じていたユーザーがいたのは事実だろう。手元にある最新のFOMA端末やWIN端末数機種で確認してみたが、初期設定ではどれも文字だけのメールなら全文受信し、添付ファイル付きの場合も、携帯で撮影した写真程度ならそのまま受信する端末が多かった。

 ただ、ホワイトプランに魅力を感じ、音声通話をメインに利用したくてソフトバンクモバイルに加入したユーザーなどの場合、パケット通信料が定額になる「パケットし放題」を利用していないユーザーもいると思われる。その場合、購入時にメールの受信設定を手動受信に変えておかないと、迷惑メールなどとして容量の大きなメールが届いたりして、思わぬパケット通信料を請求されてしまう可能性がある。

※初出時に、S!ベーシックパックを契約していないユーザーにも容量の大きな迷惑メールが届くかのような記述がありましたが、S!ベーシックパックを契約していないユーザーにMMSを送ることはできないため、そのようなことはありません。お詫びして訂正いたします。

 ソフトバンクモバイルはこれまでにも、S!ベーシックパックを契約していないユーザー向けに、事前の申し込みなしでS!ベーシックパックを自動契約できるサービスを始めたり(2006年11月の記事参照)、有料コンテンツを、暗証番号を入力せずOKボタンだけで購入できるようにしたりと(2006年9月の記事参照)、“利便性や操作性を向上”させるという理由で仕様変更を行っている。今回のメールの自動受信化も、それを便利に感じるユーザーがいる一方で、「思わぬ課金」「望まなかった課金」というトラブルを生みかねない点で注意を要する。ソフトバンクの端末を購入する際には、用途や料金プランに合ったメール受信設定を行う必要があることに留意しておきたい。

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