Windows Mobile搭載機として一歩抜きん出た存在――「EM・ONE」「EM・ONE」レビュー 第2回(3/4 ページ)

» 2007年04月10日 20時58分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

不完全なワイドVGA対応が残念なPIM機能

photo 初期設定でのホーム画面。フォントサイズなどは情報量よりも視認性を重視しているようだ

 アドレス帳やスケジュールといったPIM機能に関しても目を向けておこう。とはいえ、用意する機能はWindows Mobileのそれであり、標準でPC上のOutlookと同期できる。これらは、これまでのWindows Mobile端末と違いはない。

 同期に利用する「ActiveSync」をPCにインストールしておけば、PCから端末内部のフラッシュメモリにもアクセスでき、ファイルのちょっとした持ち歩きにも利用できる。スケジュールやアドレス帳の同期は行わないという人も、端末とPCの連携のためにActiveSyncはインストールしておきたい。

 “Today画面”を含め、PIM機能は残念ながらワイドVGAディスプレイにネイティブで対応していない。システムフォントはワイドVGAに適したサイズに変更できるが、メニューバーやアイコンサイズなどはそのままで、高解像度を生かしたレイアウトではない。スケジュールについても、月単位と週単位では予定がある/ないが分かるだけで、表示を切り替えないと場所や時間を確認できず、せっかくの大画面がもったいない状態だ。

 POOM(Pocket Outlook Object Model)を利用し、標準のPIM機能とデータ共有できるシェアウェア「さいすけ2006」が、ワイドVGAディスプレイ表示に対応しているようだが、同程度の機能は標準で装備してほしかったな、という気がする。

photophoto 左がEM・ONE、右がVGAディスプレイのW-ZERO3[es]。どちらもフォントサイズは最小にした状態。フォントはワイドVGAやVGAに適した大きさだが、アイコンサイズやレイアウトの関係から情報量が増えた印象はない

photophotophoto スケジュール(予定表)の月/週/日別一覧画面。日別表示にしないと、予定の内容が把握できない。これはWindows Mobileの仕様であり、イー・モバイルやシャープが手を入れられない部分だが、ワイドVGAディスプレイを活用するためにも追加ソフトの登場が望まれる

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