高速かつ定額でモバイルインターネットを利用できる、イー・モバイルのHSDPAサービス「EMモバイルブロードバンド」。対応端末といえばPDAタイプの「EM・ONE」に注目が集まりがちだが、データ通信カード「D01NE」と「D01NX」の2モデルが用意されている。今回は、ノートPCなどに高速なモバイル通信環境を提供するイー・モバイルのデータ通信カードに注目してみた。
今回レビューするのは、開業と同時に発売したNECインフロンティア製のPCカードタイプ端末D01NEと、4月13日に発売したネットインデックス製CFカードタイプ端末のD01NXの2モデル。いずれのメーカーもウィルコム向けにデータ通信カードを製造している企業で、モバイラーにはお馴染みのメーカーだろう。
どちらもHSDPAに対応しており、受信最大3.6Mbps、送信最大384Kbpsの通信速度をサポートする。他キャリアの同様の製品としては、NTTドコモのモトローラ製HSDPA対応カード「M2501 HIGH-SPEED」や、ソフトバンクモバイルのセイコーインスツル製HSDPA対応カード「C01SI」(ただしこちらは一般向けには販売されていない)が挙げられる。
D01NEとD01NXは、ともにエクステンド仕様のデータ通信カードで、PC装着時にカードスロットへ完全に収まらず、出っ張りが生じる。エクステンド部分の長さ、つまり出っ張りは、PCカードタイプのD01NEでは約30ミリ、CFカードタイプのD01NXでも25ミリほどある。D01NXのほうが出っ張りが5ミリほど短いが、どちらを使うにもしてもノートPCへ装着したままカバンなどに収納するのは、破損の恐れがありちょっと怖い。
どちらもエクステンド部の端には、ほぼ自由に動かせるアンテナと外部アンテナ端子を備えている。ただし、外部アンテナはD01NXのみに付属する。形状の違いからD01NXの方がアンテナ部が小さい(短い)ため、送受信感度を補うためと思われる。
どちらの製品にも携帯用のケースが付属する。D01NEはプラスチック製のハードケース、D01NXはPCカードアダプタごと収容できるソフトケースだ。後者は固めのプレートが挟み込まれた布製で、EM・ONEの付属ケースにも似たデザインだ。
ただ、D01NXの付属ケースは結構タイトな作りで、本体を持って引っ張り出そうとすると確実にPCカードアダプタが取り残される。出し入れはD01NE用ケースの方が容易だ。製品そのものではないが、付属品の使い勝手にも、こんな違いがあする。
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