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» 2007年07月11日 18時18分 公開

荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:絵はちょっとハデだが、“ヨコモーション”はカメラも楽しく快適──「F904i」 (1/3)

ドコモの904iシリーズで唯一ワンセグを搭載し、ディスプレイが左右90度に傾く“ヨコモーション”機構が特徴の富士通製の「F904i」。これはワンセグだけでなくカメラ機能も楽しく快適に使えるものなのだろうか。その使い勝手を作例とともに検証していこう。

[荻窪圭,ITmedia]
photo 富士通製の「F904i」(ボルドー)。そのほかノアール(黒基調)、シャンパーニュ(薄金基調)、ブランシェ(白基調)の4色で展開する。背面(ディスプレイの裏)にカメラがある

 このようなレビューを書いていると、どうしてもカメラといえば画質評価になってしまいがち。しかし携帯カメラという観点で考えると、実際は“持ってると、ついカメラを使いたくなるケータイ”なのかという点が重要だ。あまりにひどいと撮る気をなくすが、徹底的な高画質はそれほど関係ない。「あっ」と思ったとき、すぐ撮る体勢に入れるか。ここが面倒だと、そのあと撮るのも面倒になる。

 そういう意味で、今回試す富士通製のFOMA端末「F904i」はいいっ。

 何より“ヨコモーション”という、このスイングするディスプレイが秀逸だ。例えば、左向きと右向きで別の機能を割り当てられるのが便利。デフォルトは左向きがカメラ、右向きがワンセグ。端末を開いてディスプレイをカシャッと左に倒せばすぐ撮影できるようになる。その起動時間も約1秒と高速。これは気持ちいい。

 2番目に、カメラの位置がいい。端末の薄型化が進み、いままで背面にレンズがあった機種が裏面へ変更することも多い中で、本機のカメラは、逆に裏面から背面(ディスプレイの裏)に移動した。端末を縦に持って撮影する、いわゆる“ケータイスタイル”で構える場合にカメラが本体の裏面にあると、ディスプレイ面とカメラ面が平行にならないために構図を決めにくい難点がある。その点、ディスプレイの裏にあれば、レンズの光軸とディスプレイ面が一致する。細かいことだけど、これは撮影においてかなり重要だ。

photophoto ディスプレイが左右に傾く“ヨコモーション”機構を搭載。ディスプレイを左に倒すとさっとカメラが起動する。もちろん縦向きでも使える。カメラモード時はサブディスプレイに「カメラ作動中」と表示される
photo 3Mモードでは縦位置撮影オンリーとなるなので、画面もこんな風に中央部だけが使われる

 カメラは、AF付きの有効320万画素CMOSセンサー。最大1500×2000ピクセルで撮影できる。

 さて、このCMOSセンサーは縦方向に入っている。縦向きのケータイスタイルで撮るときに縦位置になるわけだ。ヨコモーションとCMOSセンサーの向きは連動しないので、ディスプレイを横向きにしても画像は縦位置のままということになる。これは少し残念だ。フルスクリーンいっぱいに見ながら撮りたいときは、ディスプレイを縦にしておく必要がある。

 もちろん3.1インチのワイドディスプレイを横向きにしたら、やはりワイドな写真を撮りたいよねという人のために、ディスプレイの向きと連動する画像サイズも用意する。この場合、最大で1500×832ピクセル(ワイドの場合)のワイド写真が撮れる。320×240ピクセルから1500×832ピクセルの画像サイズにすると、ディスプレイの向きと画像の向きが連動して変化するようになっている。ここはよく考えられている。

 もっともCMOSセンサーは縦長なのに横長の画像を撮るわけで、実際には「CMOSセンサーの中央部を横長に切り取っている」という仕様になる。CMOSセンサーは1500×2000ピクセルで、横長ワイドにすると1500×832ピクセル。つまり、上下の1168ピクセル分を捨てて中央部を抜き出し、横長画像を作る。そのため横長サイズに設定すると、写る範囲がその分狭くなる(画角が狭くなる イコール 少し望遠気味になる)ことに注意したい。

 ディスプレイの回転と同時にCMOSセンサーも回転する仕様だともっとおもしろかったのにと思ったが、さすがにそれは無理か。でも、例えば2000×2000ピクセルの正方形CMOSセンサーを搭載して、ディスプレイの向きに応じて縦長や横長で切り取るような仕様なら実現できそうかも。そうしたら縦横自由自在の画期的で“遊べる”携帯カメラになると思うのだけど。

photophoto 1500×832ピクセルなどの、ディスプレイの向き連動モードにするとこのようにフルスクリーン表示できる

 話を戻そう。

 このように、1200×1600(2M)ピクセルと1500×2000(3M)ピクセルのサイズでは必ず縦方向になるが、1500×832ピクセル以下のサイズならディスプレイの向きと写真の向きが連動するようになっている。

 撮影設定メニューは従来の富士通端末と同様に、画面下に機能アイコンが並び、左右のキー操作でさっと切り替えられる。シーンモードや画像サイズ、明るさ、手ブレ補正オン/オフなど内容は多彩で、細かく設定をいじりたい人も分かりやすい構成になっている。

 撮影機能で注目したいのは、「ISO感度機能」だ。low、normal、highの3種類から選べるようになっている。この違いは作例で紹介しよう。

 保存までのレスポンスは、3Mモードで約5秒とそこそこ。ただし手ブレ補正を有効にしていると、手ブレ補正の処理時間が追加され、15秒ほどかかってしまう。光学式手ブレ補正ではなくデジタル処理による手ブレ補正のため、計算に時間がかかるためだ(編注:なお、[発話]キーでフォーカス、[決定]キーでシャッターという仕様は、指を斜め上に動かす分、ブレやすくなってしまいがち。[決定]キー1押しで合焦+シャッターを同時にやってくれるといいのだが)。

photophoto 画像サイズはこのように多彩だ。十字キーの左右で、すぐ画像サイズを変更できる(左)。設定メニューは従来の富士通端末と同様に、画面下に機能アイコンが並び、左右のキー操作する。もちろん横向き時の操作もきちんと考慮されている(右)
photophoto シーンモードもたくさん用意する。メニューの2ページ目には“銀塩フィルム調”というのもある(ちょっと多すぎのような気もするが)。手ブレ補正機能も搭載。オートとオフから選べる。手ブレ補正が働くと保存時間がかなり長くなるので、普段はオフにしておくのがいいかも(右)
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