ただし、これだけの数のパネルをそろえるのは容易なことではない。
同社はまず、fanfun, 815Tのプロジェクトグループ内にパネルを専門に担当するチームを作った。さらにファッションスタイルを10前後に分け、そのセグメントごとに担当デザイナーと相談を重ねながら、バリエーションを増やし、テーマも絞り込んでいったという。
「プリントや素材にこれだけバリエーションがあれば、いろいろな楽しみ方ができます。例えばプリントパネルを季節に合わせて変えるのもいいし、バッグや小物に革素材パネルを合わせることもできますね」(東氏)
特に革素材は、ファッションとコーディネートして安っぽくならないよう、本物の質感にこだわったという。
「最初からこういうデザインだったかのように見える、自然な形を目指しました」(東氏)
ファッションや気分に合わせて頻繁に交換できるように、パネルの取り付け方法を工夫した。背面下部のロックを指で外すだけパネルを簡単に交換でき、パネルを取り付けると本体と一体化する。そこに、デザインを崩すような余計な留め具類は一切使っていない。
さらに、その使いやすさにもこだわりを込めた。テーマの2つ目に掲げた「メールの打ちやすさ」を実現するため、大きく、凹凸のある形状のキーを採用。そして、パネルに合わせて待受画面やメニューのユーザーインタフェース(UI)をコーディネートする際に、ワンタッチでダウンロードから設定まですべて行える、本機専用の「携帯デコ」機能も用意した。
この[携帯デコ]キーを押し、パネルに付属するQRコードをカメラで読み込むだけで待受画面やメニューUIが一変する仕組みが新しい。
「この操作だけで、パネルのトーンに合った待受画面やメニューが自動的に設定されます。本体の内蔵メモリがいっぱいになれば、自動的にmicroSDに保存されるようにもなっています」(村中氏)
パネルの着せ替え方法だけでなく、そのパネルに合わせた画面デザインのコーディネートも面倒な操作なしに楽しめるのも「女性目線」に立った考えから生まれた“ならでは”の工夫だ。
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