W52Tと何が違う?──ハイエンド端末「W54T」は“ここ”が進化した(2/4 ページ)

» 2007年08月20日 21時11分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

2007年夏モデル向け新機能に加え、“オープンアプリプレイヤー”にも対応

 W54Tは、auの2007年夏モデルに搭載される「Touch Message」と「ラッピングメール」、そしてW52Tで搭載されないことが惜しまれたJava実行環境「オープンアプリプレイヤー」を新たに搭載した。

 オープンアプリプレイヤーは、機能的な制約は多いもののau端末でもJavaアプリケーションを実行できるメリットがある。すでにミニゲームや実用ツールに加え、「jigブラウザ」や「ibisbrowser」といったフルブラウザも公開されている。

 オープンアプリプレイヤーとしての機能や制約はほかの端末と同様。解像度は最大240×268ピクセルとなり、ワイドVGAディスプレイを搭載する本機ではディスプレイ横いっぱいに拡大して表示する仕様となる。高解像度ディスプレイを活用できない点はauにおけるオープンアプリプレイヤーの位置付け──あくまで、メインのアプリ実行環境はBREW──を考慮すると仕方ないところか。それでも活用範囲を広げられるオープンアプリプレイヤーの搭載だけでW52Tより買いだ、と思う人も多そうだ。

photophoto オープンアプリプレイヤーでJavaアプリケーションを動作させる。ピクトアイコン下のauロゴマークは常時表示され、解像度はQVGA相当の表示になる

スリム化されたにも関わらず、操作性はやや向上した印象

photo W54Tはステンレスパネルを活用したシートキーを採用(左)。バックライトはこの切り欠きから透過するように点灯する

 W54Tは、W52Tよりかなりスリムになった。では薄型化で影響を受けやすい操作性に変化はあるだろうか。本機のダイヤルキーは表面のステンレスパネルに切り欠きが入り、それをキーとして利用する、いわゆる「シートキー」を採用した。それぞれのキーはフレームレスデザインにすることでサイズを確保し、ディスプレイ面に配置するキーレイアウトも、より一般的になった。

 キーを押し比べるとキータッチが違う。これはかなり改善された部分だと思う。特によく使うダイヤルキーはタッチが柔らかめになり、ストロークも増した印象。操作に対するフィードバックもW52Tと比べると確実に改善された印象を受ける。

 一方、スライドボディは、ダイヤルキーがやや窮屈なこととダイヤルキー部とディスプレイ側の十字キー/メニューキーに段差が生じ、それが折りたたみ型やストレート型と比べると操作性を損ねてしまうのは否定できない(それを打破する“フラットスライドの”「P704i」や「810P」、“フルスライド”の「913SH」なども2007年夏モデルで登場した)。W54Tもそれは例外ではない。押しやすさのために設けられていたディスプレイ側の傾斜がほとんどなくなったため、クリアキーなどもしっかり真上から押し込むように操作する必要がある。

 体感的な操作レスポンスはW52Tとほぼ同等……と思える。データフォルダ内の画像サムネイル表示速度や同一データの表示速度は同等で、終話キーを押して待受画面に戻るレスポンスなどもほぼ同じだった。

待望?──横向き表示に対応したPCサイトビューアー

photo 縦向きで表示したPCサイトビューアー

 前モデル W52Tの大きな不満点──というか、サポートされないのが不自然だったのがPCサイトビューアー(フルブラウザ)の横向き表示機能。

 その点、W54Tはしっかりと対応した。全画面表示を選択するとピクトアイコン表示も無効になり、800×480ピクセルの高解像度ディスプレイをフルに活用した、よりPCに近いイメージでPCサイト表示が可能になった。また、スライドボディを生かして閉じたままでもディスプレイ側の十字キーでおおむねの閲覧操作が可能。やはり横向き画面のブラウジングはかなり快適だ。

 一方、気になる点は、縦向き/横向き表示の切り替えが「設定」メニューからしか行えないこと。そして、スライド動作との向き連動機能などもないことだ。

 個人的には、ディスプレイを開くと縦向き、閉じると横向きというようなスタイル連動の設定が行えると(もちろんオフにもできると)便利だし、何かのキーにワンタッチで切り替えられるショートカットを割り当ててくれてもよいのにと思う。設定のキーショートカットで[8]→[2]→[1](または[2])と順番に押せば切り替えられるが、そうじゃないんだよな。


photophoto PC向けサイトを横向きで表示。横向き画面にするとPCで表示する場合に近いレイアウトで閲覧できる。ピクトアイコンを非表示にすることもできる

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