ワンセグ機能は、新たに“予約録画”に対応した。
スケジュール機能に予約録画を管理する機能が追加され、EPGから録画予約が行える。なお、EPGからの予約は番組表を呼び出すと現在から5時間先ほどの番組が表示され、それ以降の番組表は「番組検索」から検索条件を指定することで約1週間分の番組表を確認できる。
ちなみにこの予約録画機能はEPGの情報をもとにスケジュールとして端末に登録するだけなので、家庭用レコーダーなどのように放送時間の変更に追随する録画予約は行えない。
さて、この予約録画はスケジュール機能を流用するためかちょっとクセがある。EPGから録画予約を行うと、録画開始の2分前にアラームが鳴動して「au Media Tuner」が起動。自動的に録画予定チャンネルに切り替えて録画のスタンバイに入り、開始時間を待って録画開始という流れとなる。
というわけで、就寝中に予約録画を行う場合などにアラームを鳴らしたくない場合はスケジュールのアラームをオフにするのではなく、アラームの音量レベルを“サイレント”にする必要がある。アラームをオフにしてしまうとアラーム機能そのものをオフにするようで、予約録画ができなくなってしまう。


EZテレビのメニューに「スケジュール(予約確認)」が追加され、録画予約の一覧表示も可能。予約録画はスケジュールの一部として機能するので、録画予約とは関係のないスケジュールも一緒に表示されるのはご愛嬌(笑)。録画予約はEPGからのみでチャンネル設定は変更できないが、開始時刻や終了時刻などは別途、個別に編集できる
予約録画の2分前になるとアラームが鳴り、自動的に「au Media Tuner」が起動して録画が開始される。なお、予約録画中はテレビの音は出ない(出ても困るが、出てほしいときもあるだろうから設定できるようにしてくれればと思う)予約録画した番組はEPGで取得した番組名が反映され、管理できる。microSDに直接録画、もしくは本体メモリに録画した番組をmicroSDへ移動することも可能で、ARIBで標準化される「ISDB-T Mobile Video Profile」に準拠したSD-Videoフォーマットで保存される。コピーガードは施されるが機種依存しないため、microSDに保存した番組はほかの対応端末で再生することもできる。ちなみに本機で録画した番組はW52Tでも問題なく再生できた。
ワイドVGAディスプレイを採用する本機は、横向き表示でワンセグの320×240ピクセル、もしくは320×180ピクセルの映像を拡大表示することになる。
その映りを同じワイドVGAディスプレイのW52Tの表示と見比べると、やや映像セッティングを変更したようで、映りがシャープになった印象を受けた。その分、若干ジャギーが目立つわけだが、ソフトフォーカス気味のW52Tより映像にメリハリがあり、同じ画質設定であっても色乗りがよい。ワンセグの表示画質は、W52Tから着実に改善が進んだと思う。


ワンセグの視聴に利用するのは、ほかのau端末とほぼ共通の操作性を持つ「au Media Tuner」。縦向き+情報表示、横向き+情報表示、フルスクリーン(横向き)表示をサポートする。フルスクリーン時のピクトアイコン表示もオン/オフが可能になった。表示画質や明るさの調整機能などはW52Tを継承。視聴中に終話キーを押すとBGMモードへ移行し、ワンセグの音声のみを出力することもできるそのほか表示に関連する機能として、ワンセグの視聴時ないし録画番組の再生時に、映像の“外部AV出力”が可能になった。本機の出力画質がどうと言うよりはワンセグ自体の解像度が低いので大画面テレビへの出力などには向かないが、外出先で臨時に録画した番組を複数人で楽しむ、あるいはカーテレビなどに接続して楽しむといったことができる(関連記事参照)。これもW52Tで不満が多かった部分で、ユーザーニーズが正しく反映された改良ポイントだ。
また、フルスクリーン表示時のピクトアイコン行のオン/オフが可能になり、ピクトアイコンを排除した完全なフルスクリーン表示が可能になったことも改良点の1つ。また、録画時は画面表示を消してバッテリーの消費を抑える機能も追加されている。
最後にディスプレイ。W54Tは光の乱反射を抑えることで外光下の視認性を大きく改善した「クリアスクリーン」を採用した。ワンセグ視聴に限らず、メールやアプリなどの通常利用時も、日差しの強い場所での視認性を確保する。
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