
従来の抵抗膜方式タッチパネル液晶はタッチパネルフィルムを液晶パネルの上に貼り合わせる構造。そのためバックライト光のロス(80%〜90%ほどに減少)や外光を反射しやすい課題があった。光センサ内蔵システム液晶は別途貼り合わせるフィルムが必要ないため、液晶パネル本来の表示能力を損ねず、かつ薄型化できる大きなメリットがある(左)。コピー機を使うように、ディスプレイの上に名刺を置くだけでスキャンできる。その後、端末側の処理で文字を認識させ、そのままアドレス帳に登録するなどの動作が想定できる(右)近年、携帯やスマートフォン、PC、AV機器、ポータブルゲーム機など、タッチパネル付き液晶ディスプレイを搭載する機器が増えている。同社によると出荷台数が約100万台だった2006年度に比べ、2007年は約130万台、2009年度は約200万台と、年28%の伸長率で伸びると予測。モバイル機器用のディスプレイはタッチパネルの搭載が必須になりつつあり、さらなる「美しい表示」「薄型化」そして「使い勝手」が求められてくる。
特にこの液晶が携帯に採用されると、十字キーとダイヤルキー操作が基本だった携帯の操作性にも大きな変化をもたらしそうだ。シャープはドコモ向けの「SH904i」でTOUCH CRUISERという新たな操作デバイスを採用したが、おそらくこれより直感的に端末を操作できるようになる可能性を秘めている。
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