5分で分かる、今週のモバイル事情9月8日〜9月14日

» 2007年09月14日 23時59分 公開
[園部修,ITmedia]

ドコモ、PC向けのデータ定額プランを新設

 NTTドコモは10月22日から、PCと携帯電話を接続して利用するデータ通信のパケット定額プラン「定額データプランHIGH-SPEED」と「定額データプラン64K」を提供する。PCとの接続時にパケット料金が定額になるプランは、ウィルコムやイー・モバイル、MVNOの日本通信が提供中だが、携帯大手3キャリアでは先陣を切っての導入となった。

 定額データプランHIGH-SPEEDは、受信最大3.6Mbps、送信最大384kbpsのデータ通信を定額で行える。1カ月の利用が50万パケットまでは4200円/月、50万パケット以上100万パケット未満の利用は、1パケットあたり0.0126円が加算され、100万パケット以上の利用は上限なしで1万500円/月の使い放題となる。定額データプラン64Kは、送受信最大64kbpsのデータ通信を4200円の定額で利用可能。

 ドコモは、定額データプランHIGH-SPEEDの契約者を対象としたキャンペーンを実施。10月22日から2008年1月31日までの期間中に限り、4200円/月で使い放題とする。

 利用にあたっては、定額データプランHIGH-SPEEDは月額840円の「mopera U U定額HIGH−SPEEDプラン」か月額630円の「ビジネスmoperaインターネット(HIGH-SPEED)」に、定額データプラン64Kは月額315円の「ビジネスmoperaインターネット(64K)」に加入する必要がある。

 なお定額の対象となる通信は、HIGH-SPEED対応機器を接続したPCから、専用のアプリケーションを利用して定額対応のアクセスポイントに接続した場合のパケット通信に限られるので注意が必要だ。ちなみにこのアクセスポイントでは、利用可能なサービスに一部制限がある。メールの送受信やWebブラウジングなどはほぼ問題なくできるものの、ストリーミング系の動画サービスは利用できないほか、FTPやSSH、Telnetなどは利用不可能。ただしFlashには対応しているので、YouTubeなどFlash動画を利用している場合は視聴可能だ。

2.5GHz帯を利用する次世代高速無線通信技術の免許申請受付を開始

 総務省は9月10日、2.5GHz帯を利用して高速な無線通信が可能な、次世代無線技術を利用したサービスの免許申請受付を開始した。申請期間は来月12日まで。

 次世代無線高速通信は、最大で20Mbps程度のデータ通信が可能になる技術で、時速100キロで移動する車中でも、高画質の動画を見られる技術。総務省は最大2社に免許を与える方針で、世界的に注目されているモバイルWiMAXと、日本独自の次世代PHSの2方式を掲げる各社が周波数獲得を狙っている。

 なお総務省は5月15日に、参入を狙っていた既存の3G携帯電話サービスを提供するキャリアには、単独での事業参入を認めない方針を打ち出し、出資比率が3分の1以下のグループ会社なら申請できるとした。この“3分の1ルール”のために、NTTドコモはアッカ・ネットワークスと、KDDIは京セラと、ソフトバンクモバイルはイー・アクセスと手を組み、WiMAXでの参入を目指している。

ワンセグ端末が累計1000万台を突破、最新出荷数に占める搭載率は36.6%に

 電子情報技術産業協会(JEITA)が9月11日に発表した、2007年7月の移動電話国内出荷台数実績によると、携帯電話とPHSを合計した総出荷台数は534万8000台で、前年同月比154.6%の伸びを記録した。

 携帯電話の出荷台数は510万8000台で、前年同月比では154.9%の伸び。中でも3G端末が好調で、前年同月比167.8%の505万1000台を出荷した。中でも注目なのは、携帯電話出荷台数に占めるワンセグ対応機種の割合で、7月は36.6%となった。7月に186万9000台を出荷したことで、ワンセグ端末の累計出荷台数は1000万台を超えた。

 PHSの出荷台数は前年同月比147.3%の24万台。

ウィルコムが音声端末向けの高速化サービス開始も、パケット通信に不具合

 ウィルコムが9月11日から、通信の体感速度を向上させる「高速化サービス」の音声端末向けサービスを開始した。月額利用料は315円で、対象端末は「WX320K」「WX320KR」「WX321J」の3機種。高速化サービスを初めて利用するユーザーには、利用料金を料金月に準じて最大2カ月間無料にするキャンペーンも実施する。

 WX320KRは出荷時状態で同サービスに対応。WX321Jは、9月5日に公開されたアップデート用ソフトウェアを適用すれば利用できる。WX320Kは、9月13日に公開予定のアップデートソフトを適用することで利用可能になるとしていた。

 しかし9月14日、WX320KRと、バージョンアップソフトウェアを適用したWX320Kの2機種について、まれにパケット通信が不安定になる不具合があることを発表し、WX320KRを販売停止とし、WX320Kのバージョンアップソフトについてもダウンロードを一時中止した。

 原因は現在調査中で、販売の再開および修正した更新ソフトの公開は、準備が整い次第、近日中にアナウンスする。

TCAがパケット通信の使いすぎによる高額請求に注意喚起

 電気通信事業者協会(以下、TCA)は、パケット通信の使い過ぎによる高額請求を未然に防ぐことを目的としたWebページを立ち上げた。通信速度の高速化により、定額を前提としたコンテンツが増えるとともに、ユーザーがPCと携帯を接続して利用するケースが増加。TCAに“思いがけない高額請求を受けた”という相談が寄せられるようになったことから、注意を喚起するサイトを開設した。

 同サイトでは、パケット通信が時間ではなく送受信するデータ量に応じて課金されることや、ゲームなどのコンテンツの中には、情報料のほかに通信料としてパケット通信コストがかかるものもあること、PCに端末を接続して行うデータ通信は、パケット定額制の対象外となる場合があること、海外でのWebやメールの利用はパケット定額や割引サービスの対象外となることなどを明示。パケット通信料金の仕組みや料金体系への理解をうながすとともに、各キャリアが提供するパケット料金の通知機能やパケット定額などの対応策を紹介している。

セブン&アイの「nanacoモバイル」、ソフトバンクモバイルにも対応

 ソフトバンクモバイルとセブン&アイ・ホールディングスは9月12日正午から、セブン&アイの電子マネー、「nanaco」をおサイフケータイで利用可能にする「nanacoモバイル」のソフトバンクモバイル版を提供開始した。

 ソフトバンクモバイルの対応機種は「810SH」「811SH」「812SH」「ホークスケータイ 812SH」「812SH s」「813SH」「814SH」「815SH」「904SH」「905SH」「910SH」「911SH」「912SH」「FULLFACE 913SH」「814T」「fanfun 815T」「911T」「912T」(2007年9月10日時点)。nanacoモバイルサイトへのアクセスは「Yahoo!ケータイ」→「メニューリスト」→「S!FeliCa」→「電子マネー」→「電子マネー nanaco」から。

iPhoneの累計販売数が100万台を突破

 米Appleは9月10日、9月9日に100万台目のiPhoneを販売したと発表した。6月29日の発売から74日で100万台突破を達成した。

 Appleは9月5日のプレスイベントで、iPhoneの価格を発売当初から200ドル切り下げると発表し、9月末までにiPhoneの販売台数が100万台を超える見込みであるとしていた。

ソフトバンクオンラインショップ、HTC製「X02HT」の予約を開始

 ソフトバンクオンラインショップは9月11日午前7時から、Windows Mobile 6 Standard Editionを搭載したHTC製のストレート型端末「X02HT」の先行予約を開始した。予約申し込みの締め切りは9月20日23時59分59秒、もしくは予約台数終了まで。

 X02HTは、ソフトバンクモバイルの夏モデルラインアップの一員として発表された、QWERTYキーボードを備えるストレート型のスマートフォン。7月下旬以降の発売とされていたが、発売が遅れていた。発売日は依然未発表のままだが、オンラインショップでの予約が始まったことで、店頭での販売も間もなく始まるものと思われる。

ドコモと日テレ、ワンセグ視聴でクーポンが入手可能な「ワンセグinfo」開発へ

 NTTドコモと日本テレビ放送網(以下、日本テレビ)は9月11日、共同でワンセグを活用した新たなサンプリング広告手法の開発実験を実施すると発表した。実施期間は9月11日〜9月25日まで。

 この広告実験は、ワンセグで日本テレビを視聴したユーザーを対象にしたもので、データ放送により端末へ自動的に蓄積するクーポン「ワンセグinfo」から、日本コカ・コーラの新製品(缶コーヒー飲料)の無料サンプリングキャンペーンへ誘導を行なうというもの。

 実験広告の配信エリアは日本テレビのワンセグ放送エリア(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県)で、対応機種はワンセグ機能を搭載した端末。ドコモの「F904i」「SH704i」「D704i」「P903iTV」「D903iTV」「SH903iTV」「SO903iTV」ではトルカ形式のクーポンが利用でき、ほかのワンセグ対応端末ではWebサイト上でクーポンを表示する。

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