SKTのHanaro買収問題、周波数の再割り当てを条件に承認か

» 2008年02月18日 14時05分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]

 SK Telecom(以下、SKT)による、韓国ブロードバンド大手Hanaro Telecom(以下、Hanaro)買収が、韓国公正取引委員会(以下、公取委)によって承認された。最終決定には韓国情報通信部の判断が必要だが、買収が実現すればSKTが携帯とブロードバンドの双方で独占状態になることから、韓国の通信市場に大きな影響を与えるものと思われる。

 韓国の報道によると公取委は、今回の買収について公正な競争を妨げるさまざまな要素が存在すると見ているようだ。そのため、SKTがHanaroを買収するための条件が設定される。それは、現在SKTが保有している携帯事業用の800MHz帯周波数を2011年に返上させ、複数の携帯電話事業者が共有できるように再割当を行うというものだ。

 また韓国では、市場支配的な事業者であっても、固定回線と携帯電話など異なる通信商品をセット売りできる「結合販売」が行える。固定網を持たなかったSKTも、Hanaro買収により結合販売が行えるようになるが、公取委はここでも独占を防ぐため、販売方法に制限を設けるなど条件を課す模様だ。このほかにも、提供中のサービスを勝手に中止・廃止することを禁止するなど、さまざまな規制が設けられている。

 今回の買収について公取委は、以上のような条件を含む意見を情報通信部に伝える予定だ。情報通信部はこの内容を検討した後、最終的に買収の認可を決定する。

 SKTは800MHz帯での携帯電話事業こだわっており、LG Telecomなど他キャリアとの共有をことごとく断ってきた。しかし、今回のような措置が政府側から命じられれば、SKTとしても従わないわけにいかないだろう。Hanaroを手に入れるための代償は、SKTにとっては予想外に大きいものになったといえる。

携帯業界のトレンドを知りたいと思ったら→+D Mobile「業界動向」へ
  • 各キャリアの発表会リポート
  • 国内外の携帯市場動向
  • 通信業界のキーパーソンインタビュー
  • 携帯事業者別シェア/携帯出荷台数
  • 携帯関連の調査リポート記事

携帯業界のトレンドや今後を把握するのに必要な記事だけを集めたのが“+D Mobile 業界動向”。記事はトピックや連載ごとにアーカイブされ、必要なときにまとめてチェックできます。
今すぐアクセス!


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月29日 更新
  1. ティム・クックCEOが「もはや限界」と値上げに言及――すでにAndroidでは値上げラッシュが始まる (2026年06月28日)
  2. 「モラルが欠如している」──LINE安否確認で“悪ふざけ”、SNSで批判の的に (2026年06月26日)
  3. スマホの「SIM組み合わせ」を3カ月で3回も変えた話 楽天モバイル→日本通信→Y!mobileからの移行先を思案中 (2026年06月29日)
  4. 松屋の券売機が「思いのほか使いやすかった」 それでもネットで不評なのはなぜ? (2026年06月29日)
  5. ダイソーで770円の「備えラジオ」は“備える”以上に”ノスタルジック”だった件 目的に徹したシンプルさが懐かしさを呼ぶ (2026年06月27日)
  6. ソニー「aiboはやめません」──“次の開発”も明かす オーナーに「安心してください」と呼びかけ (2026年06月27日)
  7. NHKはなぜ「スクランブル化」しないのか? 「公共放送」という位置付けが足かせ? (2026年06月27日)
  8. ソフトバンクの5G通信が速くなる「Fast Access」を試す 非対応回線と有意な差も、見えてきた“次の課題” (2026年06月27日)
  9. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  10. ソニーaiboからの「撤退は勘弁して」──オーナーが不安視 同社「今後のお話」YouTubeで発信へ (2026年06月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー