「らくらくホンIV」に、905iシリーズと並ぶ多彩な機能を追加した“ハイエンドらくらくホン”。それが「らくらくホン プレミアム」(F884i)である。
その追加された機能は、ワンセグ、国際ローミング(3G/GSM)、おサイフケータイ(FeliCa)、GPS、320万画素AFカメラなど。さらに3.1インチの大型ディスプレイを搭載し、FOMAハイスピード(HSDPA)にも対応。もはや、既存の90xiや70xiシリーズのユーザーが「らくらくホンってミドル・シニアユーザー向けでしょ」とあなどると逆に痛い目にあうかもしれないほどのスペックを備える。この“プレミアム感”も、想定ターゲットの1つとする「携帯は十分に使いこなせるし、最新機能を積極的に使いたい。ただ、文字の見やすさや使いやすさ、そして落ち着いたデザインのものはないものか」という“ある程度年配の裕福層”に効果的と思えるアプローチだ。
ベースモデルとするF905iと比べると、ディスプレイの解像度が低い(ワイドQVGA)こと以外にプッシュトークや2in1、フルブラウザ、MULTIキー、着うたフルやうた・ホーダイ、Music&Videoチャネルなどのエンタテインメント系機能などが省かれる。ディスプレイの解像度が低いのは、(本人は認めたくはないだろうが、老眼などの影響により)小さい文字が視認しにいユーザー向けに「文字をはっきり大きく表示する」ことが目的の1つだからだろう。ディスプレイの解像度が低いため、F905iに備わる1つの画面に2つの機能を同時に表示する機能「マルチウィンドウ」は備わらない。
一方、「らくらくホンIV」に備わっていた“らくらくホンシリーズの基本”は当然そのまま継承して搭載する。ワンタッチダイヤルボタンや押しやすいキー、周囲の騒音レベルを検知して通話しやすくする「スーパーはっきりボイス」と「はっきりマイク+ダブルマイク」、相手の声の速度を落として聞き取りやすくする「ゆっくりボイス」、着信時やメール受信時に相手の声を読み上げる「着信時の名前読み上げ」、登録したアドレス帳やツールを声で呼び出せる「音声呼び出し」、通話の最後の1分間を自動的に録音し、聞き逃しを防げる「おまかせ通話音声メモ」、ルーペのように写したもの拡大できる「拡大鏡機能」、緊急時にアラーム鳴動と居場所通知を同時に行う「イマドコサーチ連動ワンタッチブザー」などの機能がある。
ワンセグやおサイフケータイなどの新機能は、F905iから引き継いだスイング操作で直感的に分かりやすく起動できるワンセグ/カメラ機能のほか、905iシリーズにはない工夫──例えば大きい文字表示や分かりやすい専用メニューを用意するなど、らくらくホンシリーズならではの“ひと仕事”が加えてある。
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