まずは「OMNIA」と「iPhone 3G」の外観を比較してみよう。
本体サイズは、OMNIAが56.9(幅)×112(高さ)×12.5(厚さ)ミリ、重量122グラム。iPhoneが62.1(幅)×115.5(高さ)×12.3(厚さ)ミリ、重量133グラム。数値だけで比べるとOMNIAが若干細く、軽量だ。しかし実際に手にすると、質感の違いからかなり異なる印象を受ける。
まずは正面。両端末ともに大きなタッチパネルディスプレイ(OMNIAは3.2インチ、iPhone 3Gは3.5インチ)を備えるが、本体に用意されたキーの数が異なる。OMNIAはディスプレイの下部に発話キー、終話キーと光センサーを内蔵する多機能キーを備える。対してiPhoneはホームキーの1つだけ。一般ケータイユーザーが初めてiPhone 3Gに触れるとここに戸惑いが生じるかもしれないが、使い始めればすぐ慣れるもの。このキーを押すと最初のメニュー画面に戻る、iPhone独特のインタフェースとなっている。
OMNIAは物理的な発話キー、終話キーがある。終話キーは機能の「キャンセル」や「終了」も兼ね、発話キーでダイヤルのための数字キーパネルが表示される。OMNIAもキーの数は少ないが、操作性は一般的なケータイとそれほど変わらず、一般ケータイユーザーにも慣れた方法で操作できるのが特徴の1つだ。
一方、本体裏面の雰囲気は両者でかなり異なる。
iPhone 3Gはなめらかな曲面の光沢仕上げとなっており、配置するAppleマークとiPhoneロゴとともに、そのイメージはIT機器というよりも美しいオブジェという雰囲気だ。両端を曲面で構成することで、62ミリというやや幅広いサイズもそれほど大きいとは感じさせない。ただ、OMNIAとiPhone 3Gの横幅は5ミリほど異なり、実際に手にすると数字以上の差があると感じる。
OMNIAの裏面はプラスチック素材ながら金属のようなヘアライン加工がなされ、精密機器を見た時に感じるような高級感がある。無骨に出っ張る部品もなく、500万画素のカメラでさえもきれいに収まっている。横向きに構えると、薄型で上品なコンパクトデジタルカメラという印象も受ける。美しいオブジェのiPhone 3G、上品なIT機器のOMNIA、両者はかなり異なるデザイン思想で設計されていることが伺え、その差は特に裏面に大きく現れている。
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