データ通信端末専門メーカーのVtionは、デザインに凝ったデータ通信端末を展示していた。
この製品はCDMA用とTD-SCDMA用の2タイプがあり、名刺をひと回り小さくしたサイズ。厚さは5ミリ程度とかなり薄い。中国では多数のメーカーからPCカードやUSBタイプのデータ通信端末が乱売されており、機能や価格面での差別化が難しくなっているが、同社はデザイン性に優れるモデルを投入することで新しい付加価値を製品につけようと考えているようだ。
説明員によると、W-CDMA/HSDPA対応版も開発中とのことである。
ZTEが、独特で目を惹くデザインのコンセプトモデルを2機種展示していた。

QWERTYキーボードモードと全画面ディスプレイモードの2つのスタイルで利用できるコンセプトモデル(左)。端末のカバーを外付けキーボードにしてしまうアイデアのコンセプトモデル。見てみると意外にナシではない(右)このうち、QWERTYキーボードを備えたモデルはビジネス向けのスマートフォンとして想定。ディスプレイを反転させて全画面タッチパネル端末としても利用できる。メタリック調の外装デザインと相まって、ビジネスパーソン向けの“オトナの道具”がイメージされているようだ。
一見、単なるポータブル動画プレーヤー機器のようなスタイルのモデルは、折り曲げられる外付けキーボードを本体のカバーとして使うことを想定している。本体にもスタンドがあり、立てたままの使用も可能。文字を入力するときは本体のカバーを開くとフルサイズのキーボードが登場するという感じだ。
キーボードがない全画面ディスプレイ型端末でも、カバーをキーボードにしてしまうことでまかなおうというアイデアがおもしろい。ちなみにどちらもコンセプトモデルであり、製品化の予定は一切未定とのことだ。
山根康宏:香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯コレクターとしても知られ、所有する海外携帯電話の数は500台以上。
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