「iPhone 3Gは予定しているペースの数が出ている」とソフトバンク 孫社長

» 2008年10月29日 18時49分 公開
[ITmedia]

 ソフトバンクは10月29日、2009年3月期の中間決算を発表。売上高は1兆3289億9800万円で、前年同期比で2.6%減、営業利益は1800億円で前年同期比7.3%増で減収増益となった。その決算の席上で、社長の孫正義氏は記者からの質問に答え、「iPhone 3G」の現状や、他のオープンOSを採用した機種について見解を示した。

iPhone 3GのARPUは一般ケータイユーザーの2倍近く

 注目が集まっている、iPhone 3Gの販売状況については「予定しているペースの数は出ている」と孫氏。PCが普及し始めたときも、ゆっくりと市場が成長してきたことを例に挙げ、「慣れるまでは取っつきにくいが、慣れると非常に便利で愛着がわく。私も毎日使っているが、今やなくてはならないものになっている」とその利便性をアピールし、「中長期で確実に累積ユーザーが増えてくる」と話した。

 iPhone 3GユーザーのARPUは、一般的なソフトバンクの音声端末のユーザーと比べ、2倍近いという。多くのユーザーの料金が、2段階定額制の上限に張り付いているといい、「iPhoneがもうからないのではないかという報道もあるが、これは勘違いだ。ソフトバンクにとっては立派に収益をプラスにしてくれるありがたい機種」(孫氏)と、キャリアとしてもiPhoneが魅力的な端末であることを力説した。

 ちなみに10月30日には、同社の新端末発表会が予定されているが、孫氏は「iPhoneに対する新しい取り組みについても公表する」と発言した。

オープンOSの広がりはソフトバンクにとって追い風

 また昨今では、国内のキャリア各社でスマートフォンの導入が進んでおり、オープンOSを搭載した端末が増えてきている。この流れを孫氏は「むしろケータイのインターネットマシン化を進める上で追い風になると考えている」という。

 「これから、世界的な技術標準であるオープンOSを採用した機種は、ワールドワイドで広がっていく。ソフトバンクはこのオープンな世界を、PCの世界で創業以来体験しており、オープンOS向けのアプリが増え、コンテンツが増えていくことは容易に予想できる。これまで約30年間かけて築いてきた、アプリケーション開発者のみなさんとの関係がとても役に立ってくるだろうと期待している」(孫氏)

 具体的な新商品については、明日30日に予定されている発表会で明らかにすると話した。

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