“タッチパネル”で競う韓国端末メーカー、今後の製品展開戦略はMobile World Congress 2009(1/3 ページ)

» 2009年02月19日 17時40分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 Mobile World Congress 2009のSamsung電子とLGエレクトロニクスブースには、タッチパネルディスプレイを搭載する新製品群がずらりと展示されていた。2009年は“フルタッチ端末”に力を入れる両社だが、その製品ラインアップ展開を比べるとかなり相違がある。

 Samsung電子は薄型のスライドスタイル「Ultra TOUCH」、大型ディスプレイによりマルチメディアからビジネス用途まで想定するハイエンド端末「OMNIA HD」、丸みを帯びたスティックデザインで音楽機能に特化した「Beat」の3モデルを展示する。

photophoto スライドボディ+タッチパネルの「Ultra TOUCH」。金属パーツも採用し、かなり高級感もある

 Ultra TOUCHは、Samsung電子のシェア拡大に大きく貢献した極薄ボディの「Ultra Editionシリーズ」(日本では、ソフトバンクの「708SC」や「708SC」などがある)の流れを汲む、デザイン性を重視したモデル。

 同社は2008年、タッチセンサーキーの採用などにて使い勝手を進化させた「Soul」の投入でUltraシリーズをリプレースしたが、Samsung電子の先進性やデザイン性を大きくアピールした“Ultra”ブランドを、最新のフルタッチ端末に向けて再投入した格好だ。本体サイズは110(高さ)×51.5(幅)×12.7(厚さ)ミリと、かつてのUltraシリーズと比べると少し大きいが、有機ELディスプレイやボディの一部に金属素材を採用するなど、より高級感ある製品に仕上がっている。通信方式はW-CDMA(HSDPA)とGSMに対応する。

photophoto 3.7インチの大画面タッチパネルディスプレイを備える「OMNIA HD」。OSはWindows Mobileに代わり、Symbian S60 5th editionを採用する。ウィジェット配置の待受画面とメニュー画面の切り替えは、画面を指でスクロールして行う(左)

 OMNIA HDは、360x640ピクセルの3.7インチタッチパネルディスプレイを搭載するハイエンド端末。2008年に発売した「OMNIA(i900)」の上位版という位置付けとなる。OSは、OMNIAのWindows Mobileに対し、OMNIA HDはSymbian S60に変更。1280×720ドットの動画撮影に対応するなどエンターテインメント系の機能もかなりの進化を果たした。

photophoto “たわら”型デザインが特徴の音楽機能特化型タッチ端末「Beat DJ」。音楽プレーヤーはDJ気分を味わえるUIになっている

 Beat DJは、音楽プレーヤーとしての機能に特化した端末。音楽再生時には本体を横向きにし、画面の左右に表示される円形のキーをタッチ操作する。中央に表示される円形の曲名表示と相まって、いわゆる“DJが使うようなもの”的なUIが特徴である。小型ボディながらもBang & Olufsen製のICEpowerアンプを備え、迫力のある音質で再生できるという。

 これら3機種は、いずれもSamsung電子独自のタッチUI「TouchWiz UI」を備え、待受画面には複数のウィジェットツールを自由に配置できる。さらにUltra TOUCHとOMNIA HDはこの待受画面を3種類に切り替えられ、プライベートやビジネスなど、用途に応じて待受画面を使い分けられる。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. 楽天モバイルのスマホが乗っ取られる事案 同社が回線停止や楽天ID/パスワード変更などを呼びかけ (2024年04月23日)
  2. シャープ、5月8日にスマートフォンAQUOSの新製品を発表 (2024年04月24日)
  3. スマホを携帯キャリアで買うのは損? 本体のみをお得に買う方法を解説 (2024年04月24日)
  4. 貼り付ければOK、配線不要の小型ドライブレコーダー発売 スマート感知センサーで自動録画 (2024年04月25日)
  5. Vポイントの疑問に回答 Tポイントが使えなくなる? ID連携をしないとどうなる? (2024年04月23日)
  6. 中古スマホが突然使えなくなる事象を解消できる? 総務省が「ネットワーク利用制限」を原則禁止する方向で調整 (2024年04月25日)
  7. 通信品質で楽天モバイルの評価が急上昇 Opensignalのネットワーク体感調査で最多タイの1位 (2024年04月25日)
  8. ドコモ、「Xperia 10 V」を5万8850円に値下げ 「iPhone 15(128GB)」の4.4万円割引が復活 (2024年04月25日)
  9. 「iPhone 15」シリーズの価格まとめ【2024年4月最新版】 ソフトバンクのiPhone 15(128GB)が“実質12円”、一括は楽天モバイルが最安 (2024年04月05日)
  10. スマートグラス「Rokid Max 2」発表 補正レンズなくても視度調節可能 タッチ操作のリモコン「Rokid Station 2」も (2024年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年