著名なデザイナーとのコラボレーションを積極的に行っていくauの新ブランド「iida」の中でも、「Art Editions YAYOI KUSAMA」シリーズの3モデルはとりわけ異彩を放っている。同モデルは、携帯を“身につけるアート”に変える「Art Editions」の第1弾。前衛芸術家として世界的に知られる草間彌生さんとコラボレートし、草間さんの作品をモチーフに開発された。
端末自体は2009年2月13日に発売された東芝製の「フルチェンケータイ T001」をベースにしており、KDDIの説明員によれば「スペックはT001と変わらない」という。しかし、草間作品の特徴である水玉の模様や鮮やかな色彩によって、既存の携帯とは一線を画したデザインに仕上がっている。販売時期は未定だが、いずれも限定モデルで、シリアルナンバーが刻印される。
水玉模様が一面にあしらわれた「ドッツ・オブセッション、水玉で幸福いっぱい」、犬のキャラクターをモチーフにした「私の犬のリンリン」、ハンドバッグのように手提げが付いた「宇宙へ行くときのハンドバッグ」――見た目も名前もユニークな3モデルを、ここでは写真とともに紹介していく。残念ながら発表会場の展示はモックアップのみで、待受画面などの確認はできなかったが、端末を収納できる箱をも“作品”にした、草間ワールドをご覧いただこう。
草間さんがジェンダーや反戦などの社会的なテーマを作品に強く盛り込んでいた、1960年代の代表作「無限の鏡の間――ファルスの野」の世界観を再現した「ドッツ・オブセッション、水玉で幸福いっぱい」。赤と白の水玉模様が配された箱の中には、端末が作品の一部として収まっている。箱の内部は鏡張りになっていて、携帯の収まった底部には細かな水玉模様が一面に広がっている。箱の側面に設けられたスコープから内部をのぞくと、鏡に反射した“無限に続く水玉の世界”が現れる。作品という扱いなので、価格はかなり高くなるという。
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