ソニーが“Sony Tablet”の詳細を発表――9月17日より順次発売S1は「S」シリーズ、S2は「P」シリーズに(1/3 ページ)

» 2011年09月01日 10時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]

Wi-Fiモデルは9月17日、3G+Wi-Fiモデルは10〜11月に発売

 ソニーは9月1日、Android 3.1/3.2搭載タブレット端末“Sony Tablet”の第1弾製品として、「S」シリーズ3モデルと「P」シリーズ1モデルを発表、9月17日より順次発売する。Sony Tabletは2011年4月26日に「今秋以降に世界で発売予定」と発表されたが、詳細な製品仕様や発売日、価格などの情報は今回初めて明らかになった。

“Sony Tablet”

 Sシリーズは開発コード名で「S1」と呼ばれていた、9.4型ワイド液晶を搭載したタブレット端末。メモリ16GバイトのWi-Fiモデル「SGPT111JP/S」、メモリ32GバイトのWi-Fiモデル「SGPT112JP/S」、メモリ16Gバイトの3G+Wi-Fiモデル「SGPT113JP/S」をラインアップする。発売日はWi-Fiモデルが9月17日、3G+Wi-Fiモデルが10〜11月の予定だ。実売価格は16GバイトのWi-Fiモデルが4万5000円前後、メモリ32GバイトのWi-Fiモデルが5万3000円前後の見込み。

 Pシリーズは開発コード名で「S2」と呼ばれていた、5.5型ワイド液晶を2枚搭載した折りたたみ式のタブレット端末。ラインアップは4Gバイトメモリ(別途2GバイトmicroSDメモリーカードが付属)の3G+Wi-Fiモデル「SGPT211JP/S」だけで、Wi-Fiのみのモデルは用意されない。発売日は10〜11月の予定だ。

 Sony Tabletは、持ちやすさ・持ち運びやすさを考慮したボディデザイン、快適な操作性の追求、さまざまなネットワークサービスによるエンターテインメント機能の提供、テレビなど他機器との連携といった特徴を持つ。

持ちやすさに配慮した“Sony Tablet”Sシリーズ

“Sony Tablet”Sシリーズ

 Sシリーズは雑誌を折り返した形状がモチーフのくさび形デザインを採用。雑誌を持っているかのように手になじみやすく、ボディの片側を厚くして、重心をずらすことで、長時間持っていても疲れにくいという。背面にはドットパターンを施すことで、滑りにくさや指紋の付きにくさに配慮した。側面と内部のフレームにはグラスファイバー素材を用いて、軽さと頑丈さを両立している。

 本体サイズは241.2(幅)×174.3(奥行き)×10.1〜20.6(高さ)ミリ、重量はWi-Fiモデルが約598グラム、3G+Wi-Fiモデルが約625グラムだ。

 バッテリーは本体に内蔵され、ユーザーによる交換はできない。バッテリー駆動時間は、スタンバイ時で約430時間(3G+Wi-Fiモデルは約400時間)、音楽再生時で約31時間、動画再生時で約6時間、無線LANによるWeb閲覧時で約6.2時間(3G+Wi-Fiモデルの3GによるWeb閲覧時では約4.5時間)とされている。

 9.4型ワイド液晶ディスプレイは広視野角のIPS方式で、白色LEDバックライトを搭載。解像度は1280×800ドット、表示色数はRGB各色6ビットの約26万色(ディザリングで最大約1677万色)だ。フレームまで継ぎ目がない光沢仕上げとなっている。

Sシリーズの前面と背面

 CPUは1.0GHz駆動のNVIDIA Tegra 2を装備。OSはWi-FiモデルがAndroid 3.1、3G+Wi-FiモデルがAndroid 3.2をプリインストールする。OSのバージョンが違うのは、発売時期の違いによるもので、発売時期が遅い3G+Wi-Fiモデルはバージョンが新しい。Wi-Fiモデルは発売後にAndroid 3.2へのアップデートが実施される予定だ。

 通信機能はIEEE802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 2.1+EDRを標準搭載し、3G+Wi-Fiモデルの3G通信にはNTTドコモのFOMA回線を利用する。

 内蔵カメラは前面が有効画素数30万画素、背面が有効画素数511万画素(“Exmor for mobile”CMOSセンサー搭載)だ。背面カメラは最大2592×1944ドットの静止画、最大1280×720ドット/30fpsの動画が撮影できる。

 本体には3軸加速度センサー、ジャイロセンサー、デジタルコンパス、照度センサーを内蔵。SDメモリーカードスロットやUSB 2.0 Micro-ABコネクタ(ホスト/クライアント対応)、ヘッドフォン出力(マイク入力と共用)、ステレオスピーカー、マイク、後述する赤外線リモコン機能のための赤外線通信ポートも搭載する。

Sシリーズの左側面と右側面。USBとSDメモリーカードスロットにはカバーが装着されている

 ストレージについては、ユーザーが直接アクセスできるフォルダは2つのみだ(システム領域やリカバリ領域は不可視)。アプリがデフォルトでインストールされている「内部ストレージ」フォルダと、主にデータ保存用の「内部ストレージ(USBストレージ)」フォルダがあり、SDメモリーカードにインストール可能なアプリであれば、内部ストレージ(USBストレージ)フォルダにもインストールできる。

 装着したSDメモリーカード内のデータは、ミュージックプレーヤー、ギャラリー、ビデオプレーヤーといったソニー製アプリから直接参照できず、File Transferアプリで内蔵メモリにコピーする必要がある。

Sシリーズでユーザーが直接アクセスできるフォルダの構成
パーティション名 容量 主な用途
内部ストレージ 4096Mバイト アプリ
内部ストレージ(USBストレージ) 9149Mバイト(16Gバイトモデル)、24649Mバイト(32Gバイトモデル) データ保存用

携帯利用を重視した“Sony Tablet”Pシリーズ

“Sony Tablet”Pシリーズ

 Pシリーズは2画面構成で、2つに折りたたんでコンパクトに携帯できる独特のボディデザインを採用。曲線的な形状にすることで、持ったときに手になじみやすく、持ち運びやすくしたという。本体を開く角度は無段階で調節でき、180度開くとフルフラットな形状になる。

 本体サイズは閉じた状態で180(幅)×79(奥行き)×26(高さ)ミリ、開いた状態で180(幅)×158(奥行き)×14(高さ)ミリ、重量は約372グラムだ。

 バッテリーは着脱式で、オプションとして交換用バッテリーも用意される。バッテリー駆動時間は、スタンバイ時で約120時間、音楽再生時で約16.8時間、動画再生時で約6.5時間、無線LANによるWeb閲覧時で約6.1時間、3GによるWeb閲覧時では約4.6時間とされている。

 液晶ディスプレイは、1024×480ドット表示の5.5型ワイドパネルを上下に2枚搭載する。液晶の駆動方式はVAだ。ソニー製のアプリは2画面表示に最適化されており、動画やゲーム映像は上画面へ、コントローラやソフトキーボードは下画面へと分割して表示される。電子書籍は縦位置で見開き2ページが表示される仕様だ。

 スマートフォン用のアプリは、上画面のみに854×480ドットで表示するシングルスクリーンモードと、2画面にまたがって1024×960ドットで拡大表示するフルスクリーンモードが選択可能。画面モードは画面下のボタンから切り替えられる。

本体を閉じた状態の天面と底面(写真=左/中央)、本体を開いた様子(写真=右)

 CPUは1.0GHz駆動のNVIDIA Tegra 2、OSはAndroid 3.2をプリインストール。通信機能はNTTドコモのFOMA回線に対応した3G通信、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRを標準搭載する。

 本体には有効画素数30万画素の前面カメラ、有効画素数511万画素(“Exmor for mobile”CMOSセンサー搭載)の背面カメラ、3軸加速度センサー、ジャイロセンサー、デジタルコンパス、照度センサーを内蔵。microSDメモリーカードスロット(2Gバイトのカードが付属)やUSB 2.0 Micro-Bコネクタ(クライアントのみ対応)、ヘッドフォン出力(マイク入力と共用)、モノラルスピーカー、マイクを搭載する。Sシリーズとは異なり、赤外線通信ポートはない。

本体を開いた状態の左側面と右側面(写真=左/中央)、本体を閉じた状態の側面(写真=右)

 ストレージについては、アプリがデフォルトでインストールされている「内部ストレージ」フォルダのほか、SDメモリーカードの「SD card」フォルダが主にデータ保存用となる(システム領域やリカバリ領域は不可視)。Sシリーズと異なり、内蔵ストレージにデータ保存用の領域は用意されない。microSDメモリーカードに保存されたデータを直接参照する仕様で、カードを差し替えると、データ領域も入れ替わる仕組みだ。

Pシリーズでユーザーが直接アクセスできるフォルダの構成
パーティション名 容量 主な用途
内部ストレージ 1912Mバイト アプリ
SD card microSDメモリーカードの容量に依存 データ保存用

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