イー・アクセスは3月15日、下り最大75Mbpsの3.9Gサービス「EMOBILE LTE」を開始。都内家電量販店でサービス開始イベントを実施した。
ビックカメラ有楽町店で行われた開始イベントには、イーアクセスの千本倖生会長、エリック・ガン社長、ビックカメラの宮嶋宏幸社長が登壇、イー・アクセスCMキャラクターのAKB48 板野友美さんも応援に駆けつけた。
EMOBILE LTEは、下り最大75Mbps/上り最大25Mbpsとする新世代データ通信サービスの1つ。料金プランに専用の「LTEフラット」を用意し、契約種別に「にねん+アシスト1600」を選択した場合、3880円/月から利用できる。対応機器はルータタイプの「Pocket WiFi LTE(GL01P)」(3月15日発売)と「Pocket WiFi LTE(GL02P)」(3月27日発売)、USBスティックタイプの「GL03D」を用意する。ビックカメラ有楽町店では、GL01Pを、「にねん+アシスト1600」契約時で新規1円、機種変更(一部条件あり)1円で販売する(2012年3月15日現在)。
「速い、広い、安い。とにかく最高なんですよ。EMOBILE LTEは世界先進国でもっとも広く使われているFDD-LTE規格を採用する。中にはTD-LTEというのもあるが、世界標準はFDD-LTE。しかも、いま世界で最大75Mbpsに達するFDD-LTEをやっているところはない。そういう意味でもっとも速い世界標準LTEサービスと言える」(イー・アクセスの千本会長)
「予想以上に多くのお客様から事前予約をしていただき、注目度の高さが伺えた。EMOBILE LTEのMVNOとして、公衆無線LANサービスなどを無料とするちょっとオトクなオリジナルLTEサービス(ビックカメラオリジナルプラン)もはじめる。実際に手にとって確かめていただけるよう店舗に100台ほどの実機を用意したので、ぜひ来店し、お試しいただきたい。ちょうど明日(3月16日)、もう1つの注目機器である新iPadも発売されるので、あわせて導入していただければ」(ビックカメラの宮嶋社長)
対応エリアも早期に拡充する。最大75Mbpsのエリアは一部に限られる(それ以外は下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbps)が、2012年6月に東名阪エリア99%の人口カバー率、2013年3月までに全国人口カバー率70%を目指す(同社が示す人口カバー率は、市町村の役場が所在する地点で通信できるか否かより算出)。
「75Mbpsエリアは、東京ではお台場あたりから。このほか、主力は地方から拡充する予定。(最大42Mbpsまでの)EMOBILE G4ユーザーの利用状況とバランスをみながら移行を進める」(イー・アクセスのガン社長)
他社LTE系サービスで設けられる1カ月単位の帯域制限(*Gバイト分以上の通信で、通信速度を落とす/追加料金が発生するといった施策)は当面実施しない(ただし、1日単位では発生)。「2014年になったら、どうするかを検討することにする」(イー・アクセスのガン社長)。このほか、LTE対応スマートフォンやLTEの音声サービス、4Gサービス“Advanced-LTE”についての展望にも言及した。
「まず、900MHz帯については残念だったが、3枠でとなる700MHz帯獲得の可能性が高まったことには満足している。また、VoLTE(Voice over LTE)はMobile World Congless 2012で試したが、今までの音声よりはるかにきれいでおどろいた。思っていた以上にVoLTEはよかった」(イー・アクセスの千本会長)
「仮に700MHz帯の3枠がNTTドコモ、KDDI、イー・アクセスだとしましょう。パートナーベンダーが一緒にやれるとなると、端末/チップセットの開発に大きなメリットが出てくる。3社分だとかなり大きな市場にもなる。これは900MHz帯を1社でやるよりいいかもしれない。LTE対応スマートフォンは、2012年度には投入すべくいろいろ準備している。音声はまずは3G網で、それからVoLTEに行きたい。“真の4G”となるLTE-Advancedは、標準化こそまだだが、700MHz帯をいただければできると思う」(イー・アクセスのガン社長)
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