KDDIは、2014年夏モデル機種でWiMAX 2+やLTEのキャリアアグリゲーションに対応する機種を投入する。2014年夏モデル第1弾となる「GALAXY S5 SCL23」は5月15日から販売されている。
KDDIの夏モデルでは、一部機種を除いてWiMAX 2+に対応しており、WiMAX 2+の利用には追加費用が不要だが、通信量制限は通常のLTEサービスと同じく7Gバイト。これを超えると通信速度が128Kbpsに制限される。
WiMAXサービスは従来から「通信速度制限なし」を大きな特徴としてきた。UQコミュニケーションズが2013年10月から提供しているWiMAX 2+対応ルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+」でも、WiMAX 2+は契約から2年間は通信量無制限とするなど、何とか「通信速度制限なし」を維持してきたが、auの夏モデルはこれに当てはまらないので注意したい。
auの夏モデルではWiMAX 2+とLTEどちらに接続していても、端末上には「4G」と表示されるので、接続されているネットワークの種別を意識することはないだろう。ただ、WiMAX 2+は現時点では「容量無制限」であることをアピールしているのに、利用する機種によっては容量無制限にならないのは、ユーザにとっては分かりにくいと思う。
UQコミュニケーションズは、2013年10月にWiMAX 2+をサービスインしてから、半年以上新機種を投入していない。同社は、2014年度には現行のWiMAX 2+の2倍となる下り最大220Mbpsの通信サービスを提供する予定。基地局側の対応はすでに完了しているので、対応機種の登場が待たれる。
イー・アクセスとソフトバンクモバイルの「Pocket WiFi GL09/203Z」と「Pocket WiFi GL10P/301HW」の2機種に対して、SoftBankの3G(2.1GHz)エリアに対応するためのソフトウェアアップデートが発表された。
ソフトウェアの更新は、GL10Pと301HWが7月下旬以降、GL09Pと203Zが8月上旬以降を予定している。発売中の機種をソフトウェアアップデートして対応周波数を追加することは珍しいが、同端末のユーザにとってはうれしい対応といえる。
なお、EMOBILE LTE対応端末として発売されているモバイルWi-Fiルーターについては、同様のアップデートの提供は未定。イー・アクセスは、同じくソフトバンクグループであるウィルコムの買収を6月1日に合併を完了しているものの、6月7日時点では大きな動きを見せておらず、今後の展開に期待したい。
筆者の推測だが、ソフトバンクグループはイー・アクセスの所有する1.7GHz帯をLTE専用にして下り最大75Mbpsから150Mpbsに速度を上げることを目指しており、3Gについては極力、イー・アクセスの1.7GHz帯を使わない方向にするものと思われる。
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