名刺を郵送すると、「自動OCR」→「オペレーターによるチェック」を経て、スマホやタブレット、PCで扱える正確な名刺データを生成するのが「メイシー」。名刺データは専用の名刺管理アプリやPCから閲覧できる。名刺をスキャンしたりスマホのカメラで撮ったり――ということすら面倒な忙しいビジネスパーソンにおすすめのサービスだ。
アプリを起動すると名刺の一覧が表示され、名前/会社名のソート、検索で目的の名刺を探せる。salesforceやmisocaといった業務サービスとの連携に対応するのが特徴の1つ。会社や役職などの条件でソートしたアドレス宛に一斉メールを送信する機能も備えている。
スマホで撮ってデータ化した名刺をクラウドストレージサービス「Evernote」で管理できるのが「Cardful」。自動OCRのため、誤認識があった場合は自分で修正する必要があるが、PCからEvernote上のデータを修正すればアプリ側にも反映されるのは便利だ。
アプリを起動するとメニュー画面が表示され、名刺データを見る場合は「すべての名刺」、名刺を取り込む場合は「名刺の追加」を選ぶ。目的の名刺を探す場合は、検索か「更新日」「作成日」のソートを利用する。
名刺情報をどんな方法でデータ化するか――。名刺管理アプリを選ぶ際にはまず、ここがポイントになるだろう。スマホを使ったデータ化の方法は大きく分けて2つある。
1つは最近のトレンドである「人力OCR」。メリットは、オペレーター(人)が名刺画像を見て文字を入力するので正確な情報が得られ、入力ミスの修正をする必要がほとんどない点だ。デメリットは、混んでいるときにデータ化するまでの時間がかかることもある点だ。
もう1つは「自動OCR」。メリットは名刺を取り込んだらすぐその場でデータ化されるので、すぐ使える点。デメリットはサービスによって認識精度が異なり、修正の手間がかかる点が挙げられるだろう。
今回の特集で紹介した5つのサービスのうち、自動OCRに対応するのは「Camcard」「Cardful」「すごい名刺管理」「メイシー」、人力OCRに対応するのは「Eight」「すごい名刺管理」「メイシー」だ。
自動OCRに対応するサービスの中では「CamCard」が高い認識精度を誇るが、確実とまでは言い切れない。「Cardful」に至っては、かなり心もとないこともある。その点、人力OCRに対応する3サービスは、人の目によるチェックが入るのでデータは正確だ。
人力OCRは、データ化にコストがかかるサービスがあることも把握しておきたい。「Eight」は無料だが、「メイシー」はコストがかかり(データ入力料金が25円/枚、スキャン料金が10円/枚)、「すごい名刺管理」も基本情報以外のデータをテキスト化するにはオプション料金がかかる。ただし、「メイシー」は自分で名刺をスキャンしなくていいという利点もある。
これらを考慮すると、
という選び方が筆者のおすすめだ。
アプリ名 | Eight | Camcard | すごい名刺管理 | メイシー | Cardful |
---|---|---|---|---|---|
人力OCR | ○ | ー | ○ | ○ | ー |
自動OCR | ー | ○ | ○ | ○ | ○ |
人力OCRの価格 | 無料 | ー | フリガナ、会社名、部署、役職、電話番号、メールアドレス、所在地などの基本項目以外をデータ化する場合は1枚あたり20ポイント(約20円相当) | 25円/枚 | ー |
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