格安SIMで活用したい通話アプリまとめ――050IP電話サービス編(2/2 ページ)

» 2014年09月11日 15時30分 公開
[房野麻子,ITmedia]
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LaLa Call――mineoユーザーなら利用料無料で使える

 LaLa Callは、ケイ・オプティコムが提供する050IP電話サービス。利用するには「eoID」が必要だが、このeoIDは無料で誰でも取得できる。LaLa Callを利用するには100円の月額利用料がかかるが、ケイ・オプティコム提供のインターネット接続サービス「eo光」や格安SIM/スマホ「mineo」のユーザーは利用料無料だ。通話料は、固定電話宛てが8円/3分、携帯電話宛てが18円/1分。

 eoIDを持っていない場合はまずそれを取得し、その後LaLa Callの利用登録を済ませよう。アプリを起動してecoIDでログインすると、本人認証のために入力した携帯/PHSの電話番号宛に電話が掛かってくるので、画面に表示される本人確認の暗証番号を入力しよう。LaLa Callの利用登録にはクレジットカードと着信できる携帯電話(PHSも可)が必要だ。eoIDを持っていないとほかのサービスより手続きが多くなるが、確実に進めていこう。

photophoto Webサイトから登録できるが、先にLaLa Callアプリをダウンロードして、そこから手続きすることも可能。050 plusと同様のお試しコールも体験できる(写真=左)。「はじめての方はこちら」をタップするとサイトにアクセスして利用登録ができる(写真=右)
photophotophoto eoIDを持っていない場合はIDを取得(無料)。住所や生年月日、連絡用のメールアドレスを登録する(写真=左)。eoIDの登録が済んだらLaLa Callの利用登録に進む。eoIDとパスワードを入力してログインし、クレジットカードの登録、電話番号の選択などを行う(写真=中)。登録が済んだら、アプリを起動してeoIDでログイン。本人確認の手続きを済ませよう(写真=右)

 利用を申し込む前に音質を確認できたり、通話後に、通話料やキャリアの通話料よりどれだけお得になったかを表示する「トクトク表示」を搭載したりなど、LaLa Callのサービス内容や料金は050 plusと似ている。フレンドとなったユーザーとLaLa Callアプリで文字メッセージや画像のやり取りもできるが、それを「トーク」と表現しているところはLINEなどをほうふつとさせる。

 エコーキャンセラ、ノイズキャンセラなどのメニューがなく、Web上では音質向上の機能を望んでいるユーザーの声も見られる。音質に関しては後日チェックしたいが、アプリ自体の使い勝手はいい印象だ。

photophoto ダイヤル画面。各種メニューは画面下に並ぶ。画面右上の四角いマークから留守番電話の再生などができる(写真=左)。通話中の画面。スピーカーフォン、保留など基本的な機能を備えている(写真=右)
photophoto 通話が終了すると、通話料と主要キャリアの通話料と比較してどれだけお得になったかが数字で確認できる(写真=左)。「連絡先」には無料通話先だけをソートできるメニューもあって使いやすい(写真=右)
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Skype――電話は掛けてもらえるが相手には非通知

 前回、無料VoIPアプリで紹介したSkypeは、「Skype番号」と呼ばれる050番号を有料で取得できる。電話番号があれば、Skypeユーザー以外からも電話を掛けてきてもらえるので、050IP電話サービスと似たような使い方ができると期待される。

 しかし、今回試してみたところ、ほかの050IP電話サービスのように使うのは難しそうだ。というのも、050番号を取得しても、Skypeから電話をかけると相手に電話番号が表示されず、非通知設定での電話になってしまうからだ。よって、折り返し電話を掛けてもらえないというデメリットがある。発信者番号通知機能はあるのだが、日本向けのSkype番号を購入すると、それが利用できない。法律の関係で利用できないようなので、当分の間、番号通知は難しそうだ。友だちに取得した050番号を教えて、相手から電話を掛けてもらう、という使い方になるだろう。

 Skype番号は、Skypeアプリのアカウント情報からWebにアクセスして取得できる。ただし、PC向け表示のため、スマートフォンではきれいに表示されなかった。できればPCからアクセスした方が間違いないだろう。Skype番号は有料オプションなので、クレジットカードやコンビニなどで購入できるプリペイドカードなどの登録が必要だ。Skype番号利用料は3カ月/12カ月の2プランから選択。1カ月あたり750円/625円で、自動更新されるので注意が必要だ。なお、通話機能の利用方法自体は前回紹介したものと同じだ。

photophotophoto アプリのアカウントページにある「Skype番号」メニューから取得できる(写真=左)。Skype番号は好きな番号の組み合わせを検索して選択できる(写真=中)。Skype番号利用料は3カ月/12カ月の2プラン(写真=右)
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050IP電話アプリサービス比較
アプリ名 050 plus SMARTalk LaLa Call Skype
利用料 300円 無料 100円(「eo光」や「mineo」契約者は無料) Skype番号の取得:3カ月2250円、12カ月7500円
初期登録 クレジットカード、連絡先電話番号(着信可能な電話番号) 受信可能なメールアドレス、クレジットカード(一部デビットカード) eoIDの申し込みが必要。受信可能なメールアドレス、クレジットカード、着信可能な携帯電話番号 Skype名とメールアドレスでアカウント登録あるいはMicrosoftアカウント、クレジットカードなど
通話料(同じアプり同士) 無料 無料 無料 無料
通話料(国内固定電話への発信) 3分8円(1分あたり約2.7円) 30秒8円(1分あたり16円) 3分8円(1分あたり約2.7円) 1分2.26円※2
通話料(国内携帯電話への発信) 1分16円 30秒8円(1分あたり16円) 1分18円 1分10.81円※2
通話料(050番号への発信) 提携先050番号への通話は無料(有料は3分8円) 提携先050番号への通話は無料(有料は30秒8円) 提携先050番号への通話は無料(有料は3分7.4円) 1分3.59円※2
通話料(米国への発信※1) 1分9円 30秒8円(1分あたり16円) 1分6円 1分2.26円※2
通話料(海外から日本への発信) 国内と同じ通話料 国内と同じ通話料 国内と同じ通話料 国内と同じ通話料
留守番電話 ○(音声メッセージ)
着信拒否 × × 非通知着信拒否 ×
通話品質向上の機能 エコーキャンセラ、遅延改善設定 エコーキャンセラ、ノイズキャンセラ、通信方式に応じた詳細設定 特になし 特になし
電話番号 選択可能(下4桁の指定も可能) 選択不可 選択可能 選択可能(数字の指定可能)
ビデオ通話 × × × Skype同士なら可能
グループ通話 × × × Skype同士、招待されれば可能
ワンタッチダイヤル ○(お気に入り) ○(短縮ダイヤル) ○(お気に入り) ○(お気に入り)
その他 おトク額表示、フォトトーク 通話録音、自動スピーカーモード(iPhone版) トクトク表示
※料金は全て税別。※1 海外への通話料は国によって異なるため米国のみで比較。※2 Skypeの通話料は「Skypeクレジット」の場合。電話をかける際には接続料がかかる


 4つの050IP電話サービスについて、今回は利用登録とアプリの使い勝手を中心に試してみたが、電話としての使い勝手はそれほど悪くないと感じた。スマートフォンになって、電話をかけるのにアプリを起動する必要があるので、それが050IP電話サービスに変わるだけだ。よく電話をかける相手はお気に入りに登録しておけば簡単にかけられるし、留守番電話機能も無料で利用できる。着信ブロック機能がないのが少し気になるので、今後の対応に期待したい。

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