4月10日10時30分、東京・新宿の伊勢丹新宿店1階に「Apple Watch at Isetan Shinjuku」がオープンした。これに先立ち、メディアにその外観が公開されたとともに、9時からApple Watchの試着および予約の抽選会も開催された。
Apple Watch at Isetan Shinjukuは、Apple Watchの「Sport」「Watch」「Edition」の3モデルとその周辺機器を専門に扱うショップ。これら3モデルすべてを試せるのは、Apple Store直営店以外ではこのApple Watch at Isetan Shinjukuだけであり、もっとも高級な235万円のモデルを試着できる貴重なショップだ。
伊勢丹の担当者が「店内でも一等地」と話すフロアは、本館正面玄関を入って右側に位置し、周りにはCartier(カルティエ)やTiffany(ティファニー)といった一流ブランドが並ぶ。女性向けブランドに囲まれているが、決して女性を中心に考えているわけではなく「あくまでももっとも入口に近い良い場所」ということで選ばれたようだ。
黒をベースとしたフロアには、タッチ&トライが可能なテーブルと、ショーケースの2つのテーブルを用意。ショーケースの中には、3モデルすべてが並べられている。店内に6カ所設けられているタッチ&トライコーナーには、Apple Watchだけでなく、iPad miniを内蔵したディスプレイも設置し、画面を操作するごとに随時説明が表示されるようになっている。ただし、Apple Watchを手首に巻くことはできず、あくまでも操作を体験できるのみとなる。
Apple Watch at Isetan Shinjukuのオープニングでは混乱を避けるため、試着できるのは9時までに指定場所に並び、抽選券を受け取った人のみとなった。
抽選に集まったのは76人で、三越・伊勢丹が発行するクレジットカードのエムアイカードと身分証明書を所有した列と、エムアイカードを持たない列の2つに分かれた。列に並んだ人達はもれなく試着の機会が与えられる仕組みで、抽選はあくまでも試着開始時間を決めるもの。抽選は特に大きな混乱もなく、スムーズに進んだようだ。
エムアイカードを持っていた筆者は該当の列に加わり、無事予約することができた(詳細は後述)。支払いは受け取る際に行う。エムアイカードで購入してもポイントは付かないが、年間の購入実績としては加算されるという。ただし入荷数は未定とのことで、発売開始日の24日に確実に受け取れる保証はないと説明された。
4月11日にエムアイカード所有者向けの予約受付サイトがWeb上にオープンするため、オンラインでの予約が可能になるという。販売数は1日110枠が用意されているとのことだ。エムアイカードがなくても、毎朝9時半にその日の試着枠の抽選を行う。抽選は1人1回となるため、複数人で行く場合は注意が必要だ。
24日の発売当日は「お渡しが中心になるだろう」とのこと。当日訪れても、混雑次第で試着や購入は可能になるとのことだが、予約枠にどの程度行き渡るか次第だろう。
数ある百貨店の中でも、なぜ伊勢丹なのだろうか。担当者は「ファッション性があるものなので、Appleが持っているシンプルなファッション性と、伊勢丹新宿店の“ファッションミュージアム”というコンセプトがすごく合うということで今回置いていただく形になった」と話す。
ターゲットに関しても「感度が高く、新しいものにしっかりと反応するオピニオンリーダーになるようなお客様を想定している」といい、伊勢丹としてもモバイルに関心のある層も新規顧客として取り込みたい構えのようだ。「そういった周辺アクセサリーも充実させていく」と意気込みを語った。
ここからは筆者の予約例を紹介したい。抽選カードには来店時間が記載されていたため、指定時間に改めてショップを訪問した。
1回の試着で試せるのは3本までで、時間はおよそ30分間である。ショーケースを見てから希望するモデルをスタッフに告げると、タッチ&トライコーナーで試着が可能となり、そのまま予約という流れだ。
サイズは38mmケースか42mmケースか? そんなところからも随分悩んだ。見た目で考えると38mmケースのほうがしっくりくる。欲しいバンドも38mmケースに多い。しかし、画面の見やすさや操作性を考えると42mmケースのほうが使いやすそうだったこともあり、最終的には42mmケースのステンレススチールケースとミラネーゼループを選んだ。同時に交換用のホワイトスポーツバンドを1本予約した。
あくまでも個人的な趣味だが、女性が42mmケースを選ぶ際、バンドの選択肢はかなり狭いように思う。特に38mmケースと42mmケースで用意されているバンドの種類が異なっていたのが正直残念だった。
その中でミラネーゼループを選んだのは、非常にしなやかで、腕にぴったりとフィットさせられるうえ、装着が簡単なこと、汗やシミに強そうだったこと、白シャツやフォーマルウェアに合わせやすそうだったこと、サイズの調整が自由自在なため、洋服の上からも装着しやすいことなどが主な理由だ。
ホワイトスポーツバンドは、運動時やカジュアルウェア用として考えている。ただ、これまでの活動量計の使用経験から、白いバンドはかなり危険だとは感じている。ラバータイプは汗ばむ季節の皮脂汚れが付きやすく、飲食時のハネがそのままシミになってしまった経験があるからだ。そのあたりの耐久性については、今後チェックしてみたいと考えている。
24日の販売開始までに試着の予約をしたいときは、時間に十分余裕を持たせていこう。また、見たいデザインもある程度絞り込んでいったほうがいいだろう。1度に試せるのは3本までなのでだが、どれがいいかはショーケースで確認するしかない。しかし、店内は解放されているため一般客も多く、混雑しているとじっくり見られない可能性もあるからだ。
また、店内のライティングがやや暗めの暖色系に偏っているため、ステンレススチールケースも本来の輝きとは異なって見えるなど、印象が左右されやすい。その場で見て決めようと考えると失敗する可能性も否定できない。現地ではサイズ感、装着感のチェック中心と考えておくのが懸命だ。
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