2016年春は学生に「ドッカーン」 1GBプランは「まもなく」――2016年春のau新サービス(2/2 ページ)

» 2016年01月12日 21時30分 公開
[井上翔ITmedia]
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「アニメパス」は「ビデオパス」に統合してドッカーン

 auの動画配信サービスには「ビデオパス」と「アニメパス」の2つがある。前者は映画を始めさまざまな動画を取りそろえている。後者は名前の通り、アニメと関連する動画に特化している。

 1月12日から、ビデオパスにおいて従来は配信していなかった深夜帯に放送されるテレビアニメの配信を開始する。この施策に伴い、アニメパスは1月27日をもって新規加入受付を終了、4月30日をもってサービス自体を終了することになった。ビデオパスを「ドッカーン」と拡充することにより、動画配信サービスを1本化して分かりやすくすることが狙いだ。

アニメパスはビデオパスに統合 「ビデオパス」で深夜アニメなどを配信することで、5月からauの動画配信サービスを1本化

「データチャージ」と「au WALLET」のチャージをギフトカード化してドッカーン

 「春は、やっぱり学生だ」と語る田中社長は、主に学生・若者に向けた新サービスとして、プリペイドカード「データチャージカード」と「au WALLET チャージカード」を3月に全国のauショップで販売をすることを発表した。代金を支払うことで有効化するPOSA形式で、順次販路を拡大し、将来的にはauショップ以外の店舗にも並ぶ予定となっている。

 データチャージカードは「データ定額」または「LTEフラット」の通信容量を追加できるもので、1.5GB(税込1620円)、3GB(税込3240円)、5GB(税込5400円)の3種類が用意される。 au WALLET チャージカードは「au WALLET」に入金するためのカードで、1000円、3000円、5000円(いずれも非課税)の3種類が用意される。

 いずれも、学生が自分の「おこづかい」からチャージ分を負担する、という使い方のほか、プレゼント用途も想定している。特にau WALLET チャージカードは、コンビニやネット決済によく使う学生・若者との親和性が高いサービスとなる。

3月にauショップで販売開始する「データチャージカード」と「au WALLET チャージカード」 3月にauショップで販売開始する「データチャージカード」と「au WALLET チャージカード」

質疑応答

 プレゼン終了後、田中社長とプロダクト企画本部長の小林昌宏氏の2人が報道陣からの質問に答えた。

質疑応答に臨む小林氏と田中社長 質疑応答に臨む小林氏と田中社長

―― 2015年からの政府・総務省からの要請もあり、携帯電話料金が国民的な関心事となっている。そうした中で、今回は学生向けの施策を打ち出してきたが、料金の値下げも考えられたところ、データ通信容量を増やすような方向性になったのはなぜか。

田中氏 今日は「ザ・学生向け」の発表会。冒頭で少し話した通り、今の10代・20代のユーザーはデータ(容量)をもっともっと欲しい、というのが要望。そこにしっかりお応えたいと思った。逆に、データをあまり使わない、1GB未満のお客さまについては「Coming soon」ということで、機会を捉えて(プランなどの施策を)お伝えしたいと思っている。

―― データ容量の少ない人向けのプランというのは、まさに「1GB」のプランとして設定するのか。その場合、どのような料金設定を考えているか。

田中氏 「Coming soon」なのでこの場で言うわけにはいかないが、政府からは「1GBで5000円」という例も出ているし、ソフトバンクさんも4月1日から(1GBプランを開始する)という発表をしているが、もう少しお時間をいただいて、別途お話したいと思っている。

―― (学割の)データプレゼントに他社が追随してきた場合の対抗策は考えているか。

田中氏 データプレゼントは相当がつんとやった。(追随するのは)なかなか大変なのかな、と思っているが、そういうこと(他社からの追随)があれば、その都度考えていこうと思っている。

―― データプレゼントをやるには、ネットワークの強さが必要だと思うが、ネットワーク面での他社に対する優位性があれば教えてほしい。

田中氏 「ダブルLTEネットワーク」ということで、LTEと(UQコミュニケーションズの)WiMAX 2+のネットワークがほぼ全国に広がっている。そういう意味では、まだ余裕があるので(トラフィックがある程度増えても)大丈夫と思っている。ただ、ネットワークは「つながってナンボ」だと思っているので、個々のデータ負荷が上がる場所があると認識しているので、それついてはしっかり対応していきたい。

―― データ容量が足りないのは、学生だけでなく「おじさん」でも割といると考えられる。今、このタイミングで改めて学割を強化している理由を聞かせてほしい。

田中氏 セールスシーズン(春商戦)は学生さんが入学する季節で、そこをまずターゲットにしている。今回の学割は25歳以下まで対象を拡大し、機種変更も対象にしたことで、前に学割の適用を受けていた人も5GBのプレゼントをもらえるようになって、相当踏み込んだと考えている。自分のインサイトとして「学生さんに愛されたい」と思っている。2000年にガク割をやった時は「携帯料金高いよね」「学生さんはお金ないよね」でやっていたが、今、改めて調査をすると、(10代・20代は)「データが欲しい」という要望が他の年代と違って圧倒的に大きい。まずは、そこを狙ってプランを作った。

 では、「他の年代の人はどうするんだ?」ということについては、その都度、いろいろ考えて「今年(2016年)のauは、何か違うよね」ということを感じてもらえるように、新しいことをいろいろやっていきたいと思っている。乞うご期待、ということでお待ちいただければ、と思う。

―― 手頃な価格と思われる「Qua phone」が出てきた。これからは、価格的に買いやすい端末が主流となっていくのか。

小林氏 買いやすい価格(の端末)を求めているお客さまが、それなりのボリュームとして存在すると考えている。Quaシリーズは、auのオリジナルブランドの中でベーシックラインを構築するような流れを作りたい。今後もラインアップを充実させていこうと考えている。Quaは「quality」の頭文字から取ってブランド名としているが、「買いやすい価格だが、安心できて、サービスはそれなりにサクサク動く。それでいて、ちょっと未来が入っている」というコンセプトでやっている。応援していただけるとありがたい。

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