「格安SIMにしたいのにできない人たち」が抱える悩み

» 2017年01月24日 06時00分 公開
[増村みかみ,ITmedia]

 ここ最近、友達や会社の同僚など身の回りで「格安SIM」を使う人たちが増えてきました。先日、「そろそろ年金生活も目前だし、携帯料金を安くしたい」というITオンチの母もついに格安SIMデビューしました。

 一方で、「安いのは分かってるんだけど、使う気になれない」という人もいます。ガラケーユーザーだった母は、「えたいの知れないもの」と表現しましたが、「手続きが面倒臭そう」「種類が多すぎる」など、他にも使う気になれないいくつかの理由があります。

 そこで、「格安SIMにしたいのにできない人たちの障害は何なのか」をキャリアユーザーに聞いてみました。いずれも、「格安SIMの存在は知っていて、興味はある」のですが、いろいろな理由で利用できていないことが分かってきました。

「格安SIMが多すぎてどれを選んでいいのか分からない」という声も多い(SIM LABO)

“2年縛り”の呪縛

 最も多かったのが、「キャリアの2年縛りが終わるのを待っている。違約金がかかるので」という意見でした。ドコモ、au、ソフトバンクのユーザーの人は、2年以内に解約すると違約金がかかる他、端末を24回の分割払いにしている人も多くいます。

 しかし、月額料金の差額を考えると、違約金を払ってでもすぐに乗り換えた方が安い場合もあります。実際、上記の母のケースでは、長い目で見るとすぐにMNPした方が安くなるので、違約金を払ってMNPしています。「2年縛りの呪縛」の先入観にあまりとらわれすぎない方がいいケースもあるのです。

ドコモのガラケーを使い続けてきた母

親との連絡手段がなくなる

 やむにやまれぬ理由の代表例が、「キャリアメールが使えないと、親と連絡が取れない」というもの。これは、「キャリアメールを使って連絡するのは親だけ」という事実とワンセットであることが多く、親がLINEを使ったり、代わりのメールアドレスを登録してくれたりすれば済む話なのですが、「離れた実家に暮らす親にそのやり方を教えるのは困難」なのも事実。

 「Gmailのメールアドレスを教えるから、そっちに送って」と伝えても、「メールアドレスの登録方法が分からない」「迷惑メール防止のドメイン指定による受信拒否でそもそもGmailが届かない」(そして解除方法も分からない)というケースもありました。親との連絡手段として、キャリアメールはいまだに重要な一手段となっているようです。

格安SIMにすると、キャリアのサービスが使えなくなる

とにかく分からない

 残りの理由は、「格安SIMをえたいの知れないもの」と表現した母と同じく、「何で安いのか分からないから怖い」「キャリアショップもないし、手続きが面倒臭そう」「SIMの種類が多すぎて、どれを選んでいいか分からない」など、「よく分からないから」というものが多かったです。

 IIJやイオンモバイルなど一部のMVNO事業者は実店舗を構えていますが、オンラインで申し込み手続きを行い、郵送でSIMを送ってもらうというのは、なかなかハードルが高いものです。

イオンモバイルは実店舗での即日受け取りが可能。写真は「VAIO Phone」

 格安SIMの種類は個人向けだけでも40社近くあり、「価格以外に何を比べたらいいか全く分からない」という声も少なくありませんでした。すでに格安SIMに移行した人に、今使っているSIMを選んだ決め手を尋ねると、ほとんどの人が「知人から勧められたから」「友人が使っていて問題なさそうだったから」と回答しました。そもそも、まわりに格安SIMを使っている人がいるかどうかという環境面も大いに影響しているでしょう。

 格安SIMにしたいのに、できないのはなぜか? という疑問に対して、「そもそも知らない」「知ってるけど、やむにやまれぬ理由で使っていない」「何となく分からないから使わない」という本音が垣間見えてきました。

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