競合他社では、5万6800円の「ZenFone 4」、6万1800円の「HUAWEI P10」がR11sと価格が近くライバルといえる。では、R11sはこれらのモデルと比べて「買い」なのか。OPPO Japan取締役の河野謙三氏は、R11sの特徴として「デザイン(持ちやすいアーク形状)」「バッテリー(独自の急速充電)」「カメラ(デュアルアウトカメラとAIビューティー認識対応のインカメラ)」の3つを挙げる。
だが、上記3つの要素はHuaweiもASUSも改善を重ねており、スペックを比べる限り大きな差はない。OPPOが特に訴求したいカメラ機能についても「他社も独自のアルゴリズムを搭載して大きな差がないのが実態」と河野氏は認める。
ではOPPOの優位性はどこにあるのか? 河野氏は「ポートレートラボを有していることの一言に尽きる」と話す。「ラボは研究開発スタッフ、世界中で著名なフォトグラファー、メークアップアーティスト、レタッチスペシャリストなどで構成されている。各分野のプロフェッショナルからフィードバックされたアドバイスを反映することで、OPPOのスマートフォンは他社製品とは一線を画する撮影能力を持つ」と自信を見せる。
そんなR11sの撮影能力も、実際に製品を手にとって試さないと実感できない。ウシン氏は「(日常の)シーンの中でどのようにケータイ(R11s)を使うかを示したい」と話すが、山根康宏氏がコラムで指摘する通り、OPPOのスマホを実体験できる場所をいかに多く提供できるかが“ファン”を増やす上で重要になる。
2018年の販売台数やシェアなどの目標は決めていないとウシン氏は言う。これは消極的な姿勢というより、日本で数年掛けてじっくりと足場を固めていく姿勢だと捉えたい。
ここ数年、日本のSIMフリー市場に参入する海外メーカーが増えているが、数機種出して後が続かないというケースも増えている。OPPOにはR11s発売を皮切りに販路やラインアップを拡充し、日本市場で大きな存在感を発揮してほしいと思う。
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