SMSやキャリアメールとの違いは? 「+メッセージ」でできること、できないこと(2/2 ページ)

» 2018年04月10日 20時39分 公開
[田中聡ITmedia]
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キャリアメールやiMessageとは何が違う?

 キャリアメールは、「@docomo.ne.jp」「@au.com(@ezweb.ne.jp)」「@softbank.ne.jp」のメールアドレスあてに送信できるメールサービスで、+メッセージとは別個のサービスとなる。長文を送ったり、画像や動画を送ったりできるという点で、+メッセージと機能がかぶる面もある。

 キャリアメールとのすみ分けについて、KDDI 商品・CS統括本部 商品企画本部 サービス企画部 部長の金山由美子氏は、「相手や目的に応じて、利用するコミュニケーションサービスは変わる。+メッセージは、日常のライトなコミュニケーションで使うケースが多くなるのでは」と説明する。

 利用するメッセージサービスが1つ増えて、「どれを使うべきか」と困惑する人も多そうだが、(あまりないかもしれないが)電話番号を知らずメールアドレスしか知らない相手がいる、好きなスタンプがある、今のUIが使いやすい、といった人は、従来通りキャリアメールを使う方がよさそうだ。なお、3社ともキャリアメールは引き続き提供していく。

+メッセージ+メッセージ au(写真=左)とドコモ(写真=右)の+メッセージアプリ。既存のauメールやドコモメールとどう使い分けるかは悩ましい問題だ

 iMessageは、iOS端末同士でやりとりできるメッセージサービスで、設定した電話番号やメールアドレスから送受信をする。+メッセージなら、OSを問わず、Android端末とiPhoneでもやりとりができる。

 互いに+メッセージアプリをインストールしているiPhoneユーザーが+メッセージアプリから送信したら、受信するのは+メッセージアプリのみで、iPhoneの「メッセージ」アプリで二重に受信することは起きない。逆もしかりで、メッセージアプリでiPhoneに送ったメッセージは、+メッセージでは受信しない。

複数の端末で使い回せる? SIMは必要?

 +メッセージアプリを最初に使う際、電話番号で認証を行う。その際はSIMカードが挿入されている必要があるが、以降のやりとりは、SIMなし、Wi-Fiでも行えるという。LINEと同様、複数端末での使い回しは「できない」。直近に電話番号で認証した端末でしか+メッセージは利用できない。

データの移行はできる?

 メッセージのデータは移行できるが、メールデータをサーバに保管しているわけではないので、microSDにいったん履歴データを吸い出してから、別の機種に移す必要がある。あるいは、キャリアが提供する移行ツールを使う方法もある。セキュリティ上は安心できるが、機種変更時にはちょっと手間がかかる。

+メッセージ+メッセージ メッセージのデータは手動で保存して新機種に移行する必要がある

フィーチャーフォンでは使える?

 +メッセージの対象機種は、Androidスマートフォンとタブレット、iPhone、iPadだが、現時点でフィーチャーフォンでは利用できない。Androidベースのフィーチャーフォンでもアプリを追加することはできるはずで、3社とも「Androidフィーチャーフォンでも提供できるよう検討している」とのことだった。

海外からメッセージは送れる?

 海外でも既にRCSを採用しているキャリアがあるが、海外から+メッセージを送信することは現時点では「できない」。NTTドコモ スマートライフビジネス本部 スマートライフ推進部 コミュニケーションサービス担当部長の藤間良樹氏によると、「規格は合っているが、(海外キャリアと)接続ができておらず、サービス開始段階では海外からは送信できない。ただ、将来的には対応する前提で検討している」とのこと。

格安SIMでは使える? Y!mobileは?

 サービス開始当初、MVNOが提供する「格安SIM」では+メッセージは利用できない。しかし、MVNOへの提供も、導入希望に応じて検討を進めるとのことで、サービスによって個別に対応する形になるようだ。また、Y!mobileについても当初は対応しないが、ソフトバンク テクノロジーユニット モバイル技術統括 IoT事業推進本部 事業開発統括部 AIデータコンサルティング部 部長の千葉芳紀氏によると「対応に向けて検討している」とのこと。

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