これほど「暑い」と連呼している夏はないと思う今日この頃。特に7月中旬から下旬にかけて、猛暑といえる日々が続き、都内でも場所によっては40度前後の気温を記録した。台風12号の影響で少しだけ暑さが和らいだが、台風が過ぎ去ってからは再び猛暑になるといわれている。
夏でも屋外でスマートフォン(携帯電話)を使う機会は多いが、どんなことに気を付ければいいのか? ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社に確認した。
まず、閉めきった車内や直射日光が当たる場所など、極端に高温の環境でスマホを使用すると、故障や事故の原因となる場合があるので注意したい。「推奨気温は5〜35度としている」(KDDI)ので、これを目安としたい。炎天下の車内や直射日光が当たる場所など、高温となる場所にスマホを置かないことも大事だ。
他に、「布でくるむなどの熱のこもりやすい状態にしない」「汗をかいた手で触れる等により汗が付着した場合は、小まめに拭き取る」「非防水端末の場合、シャツのポケットなどの湿度の高い場所に入れない」(ドコモ)との指摘も。
気を付けていても、屋外でスマホを使って端末が熱くなってしまうことはある。そんなときはどうすればいいのか?
まず、低温やけど防止のため、高温となった端末には長時間触れないようにして、25度程度の涼しい場所に保管するのが望ましい。その上で、「使用していないアプリや機能は終了する」(ドコモ)あるいは「電源を切ってしばらくしてから再起動する」(KDDI、ソフトバンク)、そして「カメラ、ゲームアプリ、動画再生など温度が上昇しやすい機能の利用を控える」(ドコモ)といった対応がよい。
3社で共通している対応策が「充電はなるべく控える」こと。充電中に高温になったときは充電を中止し電源プラグを抜き、スマホの電源を切って、しばらく待って再起動するのがよい。
スマホが熱くなったら、小型の保冷剤で冷やすのはOK? また、サードパーティーから販売されている、スマホ用の冷却シートはどうか。
3社とも、保冷剤や冷却シートは自社で扱っているものではないため、動作保証をしておらず、推奨しないというスタンスだ。
一方、冷却シートで「表面のみを冷却しても、基板(チップ)が冷却されなければパフォーマンスは変わらないと思われる」(ドコモ)が、冷凍保冷剤で急激に冷却すると、内部に結露が発生して故障の原因となる可能性があると3社は指摘している。また、ドコモは「氷点下など過度に冷却すると、端末にパフォーマンス低下などの悪影響を及ぼす可能性がある」とコメント。急激に冷却する保冷剤は使わない方が得策だ。
なお、冷凍するタイプではなく、流水で冷やしてリチャージする常温の保冷剤も販売されている。この保冷剤は32度の常温に保たれるので、冷凍タイプよりは安全といえる。使用は自己責任ではあるが、検討してもいいだろう。
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