ITmedia Mobileは12月上旬、2018年を代表するスマートフォンを決定する「スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2018」の審査会を開催しました。
選考対象となるスマホは2017年12月11日から2018年12月中旬までに発売した機種で、最終選考に残ったのは以下の10機種です(発売日順に掲載)。審査員とITmedia Mobile編集部がそれぞれ5機種を推薦し、その中で特に人気のあった10機種をノミネート機種として選定しました。
最終選考に残ったのは、以下の10機種です(発売日順に掲載)。
2018年の審査員は、ITmediaなどで活躍し、1年間を通じて携帯電話業界を取材してきた石川温氏、石野純也氏、太田百合子氏、佐野正弘氏、島徹氏、すずまり氏、房野麻子氏、村元正剛氏、山根康宏氏(五十音順)の9人と、ITmedia Mobile編集部(2人で1人扱い)の計10人。今回は、審査員が推薦した5機種とその理由を紹介します。
2018年は「カメラの年」で、複数のカメラで攻めるメーカーと単眼で攻めるメーカーの両方が目立ちました。複眼でいえばHuaweiが強かったですし、P20 ProとMate 20 Proで迷いました。動画と静止画のカメラを別々に搭載したAQUOS R2もシャープらしいという印象です。シングルカメラの出来でいえばiPhone XRやPixel 3も非常に良いと思います。デザインと機能ともに進化を遂げたのはApple Watch Series 4です。健康面でも日々の生活でも今後は欠かせない存在になっていくと思いました。
ソニーがランクインしなかったのは残念ですし、Xperia XZ3は「有機ELだけ載せました」で終わってしまった気がします。数年前はかなりランクインしていたので、ここまでランクインしない状況も予想していませんでした。
Huawei祭りになることはある程度予想しつつも、やはりまずはP20 Proを選びました。これはもうスマートフォンに搭載されるカメラのレベルではない気がします。ここまでのクオリティーをスマートフォンで実現できたのはイノベーションですし、選んでおくべき機種であることは確かです。実際、P20 Proのカメラクオリティーには、どの機種も追い付いていません。Huaweiはスマートフォンのカメラを次の次元に引き上げる存在として今後も注目されそうです。
Huaweiの2機種はどちらをノミネートさせるかで迷いました。Mate 20 Proの方が完成度は高いですし、ドコモによって削ぎ落とされた機能もありません。ただ、やはりP20 ProがあってこそのMate 20 Proということもあり、初見でのインパクトが大きかったことを考慮し、P20 Proを選んでいます。
Pixel 3 XLは、当初あまり注目していませんでしたが、使うとGoogleのすごさが伝わってきます。夜景モードも暗視しているかのようにキレイに撮れますし、AIの処理能力の凄さを見せつけられました。ただ、Googleはハードウェアのメーカーではないので、ハードのマーケティングはあまりうまくない。10万円に近い価格であれば、もっと質感を高めるべきだと思います。
iPhone XRは、シングルカメラながらも良い出来だとは思いますが、2018年のiPhoneは高いです。iPhone XRは、有機ELを液晶に変えるなど、機能面でグレードダウンをしたことで価格を抑えた機種です。SIMフリーだと8万円台から購入できます。モバイルの技術という観点では、2018年のiPhoneがeSIMに対応したインパクトも大きく、1台選ぶならこれということで選出しています。
OPPOのR15 Proはおサイフケータイに対応した点を評価したいです。日本市場に参入して半年でニーズに応える形でFeliCaを搭載したモデルを投入してきたのはすごいと思います。
ミドルクラスのスマホを選ぶなら、使い勝手も良く日本機能も搭載したAQUOS sense2です。
私もP20 ProとMate 20 Proで迷いました。超広角レンズが良かったので旅行に持っていくとすれば、Mate 20 Proにしますが、P20 Proの3眼カメラで撮った写真を見ると、引き締まった黒や細部のディテールまでしっかりと表現できている。驚きがより大きかったという点でP20 Proを選びました。
Pixel 3は当初価格が高いと思いましたが、夜景モードが後から追加されたこともあり、評価が上がりました。単眼カメラでもAIの画像処理のおかげでクオリティーの高い写真が撮れることに驚きました。個人的にPixelの初代モデルを購入していたので、3世代目にしてやっと日本市場に投入されたことがうれしかったです。画像内情報検索AIツール「Google Lens」をいち早く試すことができるなど、Googleプロパーのスマホとして、今後も注目度の高い端末だと思います。
iPhone XS MaxはiPhone Xからの買い替えをためらっていましたが、HDRが強化されていて、いろいろな場所で試しましたが、コントラストの強いシーンが撮れる点は大きく進化していると感じます。
AQUOS zeroは軽さに驚きました。IGZO液晶にこだわってきたシャープが、初めて有機ELを採用したことと、いろいろ削ぎ落として軽さを追求した潔さを買いたいと思いました。スマートフォンの進化をカメラに絞って高機能化する方向性もありますが、画面サイズが6型台のスマートフォンは180gオーバーが多い中、重さ146gという軽さや持ちやすさや、使いやすさなどを総合的に見て評価しました。
Xperia XZ3は久々に欲しいと思うXperiaでした。作り込まれた映像美や本体側面を指先でダブルタップすることで起動する「サイドセンス」機能など、ユーザーインタフェースに大きな変化が見られた1台。ユーザーインタフェースを変更するのって勇気がいることだと思うのですが、そこを思い切って変えてきたことに驚きました。
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