インタビュー
» 2019年04月23日 06時00分 公開

通話とSMSに特化 シンプルケータイ「un.mode phone01」が生まれた理由SIMロックフリースマホメーカーに聞く(2/3 ページ)

[石野純也,ITmedia]

―― ソフトウェアはAndroidベースですよね。

渡辺氏 はい。Androidベースです。それを日本語化し、使いやすいようにカスタマイズしています。Androidのユーザーインタフェースをキー操作に合わせ込むところが大変で、ソフトウェアとして一番手を入れた部分にもなります。

―― タッチパネルは付けなかったんですね。

渡辺氏 付けると価格が倍ぐらいになってしまいますからね……。

―― なるほど。そういった積み重ねで7000円台になったということですね。

渡辺氏 そこは何とか頑張りました。「普通に使える」「安い」「簡単」という3本柱は実現したかったので。

un.mode.phone01 凹凸のあるダイヤルキーを搭載

FOMAユーザーからの問い合わせが多かった

―― 対応周波数はいかがですか。

渡辺氏 2GHz帯とドコモの800MHz帯に対応していますが、ソフトバンクの900MHz帯は非対応です。これは、コストとの兼ね合いでそうしました。3Gなので、auでも使えません。

 出してみて分かりましたが、ドコモさんのFOMA端末を使っている人から、「これをそのまま使えますか?」というお問い合わせが予想以上に多くありました。実際、FOMAをお使いの方はSIMカードを差し替えればそのまま使えますし、microSD経由でvCard形式の電話帳データも移せます。

un.mode.phone01 microSD経由で電話帳のデータを移行できる

 個人で2台持ちをしている方や、会社からガラケーを支給され、個人ではスマホを持っているという方も多いと思います。ただ、その多くはガラケーの方がボロボロだったり、バッテリーカバーがなかったりします。メールもLINEも検索もスマホで使っていて、ガラケー側は音声があれば十分という方もいるのではないでしょうか。

クラウドファンディングは大盛況だったが、「お叱り」も

―― 発売前にクラウドファンディングで出資を募りました。先ほど開発資金が必要というお話をしていましたが、それを集めるためでしょうか。

渡辺氏 流通業界にいて、クラウドファンディングでどのように商品が動くかに興味があったというのが、一番の理由です。メーカーが商品を作って世に送り出すとき、重要になるのがその商品を世の中に知ってもらうことです。大手メーカーのようにテレビCMができればそれに越したことはないのですが、ベンチャー企業には難しい。それならお店に扱ってもらって露出しようと思っても、店頭にはものすごい量の商品があり、埋没してしまいます。

 こういった商品は、発売前に認知してもらうことが非常に重要になります。販売店のバイヤーの立場で見たとき、海のものとも山のものとも分からない商品と、クラウドファンディングで支援してもらった商品のどちらを採用するか。同じぐらいの実力でどちらかを選ぶとなれば、当然、支持を集めている方が有利に働きます。それが実際にどうなのかを見てみたかったのが、クラウドファンディングを実施した理由です。

―― その結果はいかがでしたか。

渡辺氏 かなり反響があり、2000台分ぐらいのご支援をいただけました。どのぐらいになるのかが分からず、やりづらい部分はありましたが、結果として大きな反響になりました。ただ、お届けがもともとの予定より遅れてしまい、だいぶお叱りも受けています。実際にやってみて、思うようにできないところもあり、大変申し訳ないと思っています。ご指摘いただいていることに対しては、1つ1つおわびしています。

―― どのぐらい遅れてしまったのでしょうか。

渡辺氏 お届けが2.5カ月から3カ月程度遅くなってしまいました。反響が大きかったことも影響もありますが、そこは勉強になりました。

―― 一般販売もする予定ですが、これはもともとの予定にもあったのでしょうか。

渡辺氏 クラウドファンディングで全然支援が集まらなかったら止めようと思っていましたが、最初から一般販売する腹づもりで開発にも投資してきました。クラウドファンディングだけで終了してしまったら大赤字ですが、お客さまに見向きもされなかったら、開発費を捨てて終わりにしようと考えていました。

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