スマートフォンのバッテリー持ちは、設定によって変わる。特に、ユーザーが意図しないままに実行される機能群をオフにすることは重要だ。iPhoneのバッテリーを少しでも長く持たせるために活用したい10個の基本設定をご紹介。モバイルバッテリーはないけれど、あと30分だけ持たせたい――。そんなピンチにも役立ててほしい。
iPhoneには、消費電力を抑えるための設定「低電力モード」が備わっている。まずはこれをしっかり理解しておきたい。この機能を有効にすることで、バッテリーを浪費しがち機能群が一括でオフになる。バッテリー残量が少なくなると、自動でレコメンドされる機能だが、満タンの状態でも手動で有効にでき、使用時間を飛躍的に伸ばせる。
日常的に利用するには、「コントロールセンター」にスイッチを配置しておくと、容易に切り替えやすい。あるいはSiriで「低電力モードをオンにして」と指示するのもいいだろう。
低電力モードを有効にすると、まずバックグラウンドでのデータのダウンロードやメール受信ができなくなる。本来はアプリ起動時に、自動でデータが更新されていることで、起動時に最新情報にすぐアクセスできるというメリットが生まれるが、節電に関しては悪影響を与えるからだ。
視差効果や、壁紙などのアニメーションもオフになる。こちらも本来は端末の角度や画面操作に応じて表示を滑らかに動かすことで使用感をリッチするが、節電では不要とされる。
なお、低電力モードを有効にしない場合でも、これらの機能を個別にオフにすることは可能。必要に応じてカスタマイズするとよい。
従来は低電力モードを有効にすると、「Hey Siri」と話してSiriを呼び出す操作は使えなかった(2018年10月公開の公式ヘルプには「Hey Siriにも影響がある」と記載されている)。しかし、iOS 12.2のiOSの設定画面では、この記載がなくなっている。実際に試したところ、低電力モードでも「Hey Siri」は使えたので、バックグラウンドではマイクが機能している可能性が高い。
Appleがバッテリー持ちに大きく影響しなくなったと判断した可能性もあるが、節電姿勢を徹底するならばこの「Hey Siri」もオフにしておくことを勧める。
iPhoneの「設定」アプリにある「バッテリー」の画面では、「App毎のバッテリー使用状況」を確認できる。24時間以内、または10日以内の使用率がパーセンテージで表示されるので、バッテリーを消費しがちなアプリをここで特定しておくとよい。
あまり使用していないのに過剰にバッテリーを食っているアプリが見つかったのならば、この時点でアンインストールするか、アプリの設定を変える必要がある。反対に、使用頻度が高いと自覚のあるアプリが多く電力を消費しているなら問題はない。
画面の明るさも、バッテリーを消費する大きな要因となり得る。iPhoneの初期設定では、周囲の光量に応じて自動で画面の明るさが最適に整えられるようになっているが、ここに落とし穴がある。つまり、直射日光に照らされる屋外や、窓際で使用し続ける場合には、意図せずに画面の明るさがMAXになり続けてしまう。
節電をするためには、この自動調整機能をオフにし、その上で画面の明るさを下げておくとよい。ただし、これを行うと画面の視認性はどうしても落ちてしまう。
つい画面をつけっぱなしにしてしまいがちな人は、自動ロックで消灯されるまでの時間を短めに設定しておこう。画面が点灯する時間が短くなるので、こちらもバッテリーの節約につながる。また、突き詰めれば、非使用時に必ず画面を手動でオフにするように心掛けたい。
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