今回、通信量がさらに増えそうな使い方として、1週間ほどNomad SIMを自宅の固定回線代わりに使ってみました。
テストは、自宅の固定ルーターの接続回線を、普段使っている光回線からモバイルルーターに挿したNomad SIMに置き換える、というシンプルな方法で実施。固定ルーターには、スマートスピーカーやネットワークカメラなど、多くのデバイスが接続されており、旅行中よりも求められる品質は高めです。
旅行中と同様、下り通信で力不足を感じることはありませんでした。しかし、容量の大きなデータをアップロードしている最中に何らかのダウンロード操作をすると、ダウンロードがなかなか行われなかったり、場合によっては止まってしまったりすることがありました。
一例を挙げると、スマホで撮った動画や写真を「Dropbox」や「Googleフォト」にアップロードしていると、スマートスピーカーで再生していた「radiko(ラジコ)」の音声が止まってしまうということありました。
当然ながら、データのアップロードにかかる時間も、光回線と比べると長くなります。
他にも、固定回線代わりにNomad SIMを使っていると通信の「速い」「遅い」という以前に、原因は不明ながら、データ通信が一時的に止まっているような挙動が何度か見受けられました。
もちろん、筆者はNomad SIMを使っていることを承知の上で使っていたので「うーん。光回線に比べるとやや不安定だな……」程度に思いつつ、接続が復活するのを待っていたのですが、この状況に我慢ができない人が現れました。Fire TV Stickを使ってお気に入りの動画を見ていた我が子です。
我が子は、動画が通常通りに再生されていないことに気が付くと、とても悲しそうな目をして「(動画が)見られない……」と訴えてきました。仕方ないので、息子が動画を楽しんでいる間は光回線に切り替えることになりました……。
固定回線代わりに使うことを考えると、速度や安定性の面で課題は残りましたが、引越しや旅行、出張などで一時的に固定回線の「代打」として活躍する余地はありそうです。
ただし、速度面よりも安定性の面で不安が残る結果となったこともあり、仮に容量的に問題が無かったとしても、今のところ「光回線からすぐに乗り換えたい」という感じではありません。
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