マイクロソフトがAndroidで2画面デバイスを開発――世間を驚かす提携を次々に仕掛けるサティア・ナデラCEO石川温のスマホ業界新聞

» 2019年10月11日 11時09分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 今週、マイクロソフトのSurface新製品発表会を取材にアメリカ・ニューヨークに2泊3日で行ってきた。弾丸出張であったが、とてもエキサイティングな取材をすることができた。

 今回、特に驚きだったのが、Androidを採用したモバイルデバイス「Surface Duo」だ。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2019年10月5日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額500円・税別)の申し込みはこちらから。


 一般メディアでは「マイクロソフトがスマホ再参入」という見出しが踊っていたが、最高製品責任者のパノイ・パノス氏によれば「これは電話機じゃない。コミュニケーションツールとしてのSurfaceだ」ということで、スマホとして語るのは無意味なのかも知れない。

 確かにあのデバイスが「2画面のスマホ」として語られていたら、そんなに興味は惹かなかっただろう。Surfaceの延長線上として「仕事のツールのための2画面デバイス」という位置づけでプレゼンされていたからこそ、納得感があったのだ。

 Surface Duoが発表された時、「まさか、Androidとは」とかなり衝撃を受けてしまった。企業向けコラボレーションツールやクラウドで競合であるマイクロソフトとグーグルが提携するなんてことがあり得るのか、と半信半疑であったが、ここ最近のマイクロソフトの動きを振り返ると、実は逆に自然な流れであると納得ができる。

 マイクロソフトは、クラウドゲームの分野において、今年5月にソニーと提携したばかり。ソニーにはプレイステーションがあり、マイクロソフトにはXBoxがある。家庭向けゲーム機でライバル関係であった2社が、グーグルに対抗しようと提携したのだから驚いた。

 まさか、ゲームではグーグルを標的にし、モバイルでは手を取り合うのだから、マイクロソフトのしたたかさには恐れ入った。

 ただ、もはや、自社だけですべてをまかない、他社と戦っていくのはナンセンスになろうとしているのかも知れない。自社の強味と弱味をしっかりと把握し、足りないものは持っているところと提携し、お互いにウィンウィンの関係で生き残っていくのが、この時代の企業には求められているのだろう。

 国内の通信業界でも、全国にネットワークをもつKDDIが、物流と決済を持つ楽天とパートナーを組んだのはまさにそんな感じだ。

 この先も、世間をあっと言わせる提携を仕掛ける会社が、これから生き残っていくのかも知れない。

© DWANGO Co., Ltd.

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