フリマアプリでの中古スマホ流通にも基準を セット販売による値引きも警戒――総務省の研究会(1/2 ページ)

» 2019年12月03日 10時49分 公開
[佐野正弘ITmedia]

 総務省は2019年12月2日に有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の第21回会合を実施。中古端末の流通に関して、新たにネットオークションやフリマアプリなどでの取引に関する問題提起がなされた他、携帯電話の料金に関する今後の取り組みの方向性に関する議論がなされた。

総務省 「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の第21回会合より。中古端末の流通、そして携帯電話料金に関する今後の取り組みなどについて議論がなされた

中古端末流通拡大のためC2Cの動向に注目

 今回大きなテーマの1つとなったのは、中古端末の流通に関して。総務省の調査によると、中古端末は携帯電話会社による下取りが約640万台、中古端末取扱事業者による買い取りが約178万台なされている他、最近ではネットオークションやフリマアプリなど、消費者間で売買ができる「C2Cプラットフォーム」による流通も増えてきているという。

総務省 中古端末の流通経路(総務省資料より)。携帯電話会社による下取りや、中古端末取扱事業者による買い取りだけでなく、フリマアプリなどC2Cプラットフォームでの流通も増えているという

 一方で、利用している端末の処分方法に関してアンケートを取ったところ、これらの方法による下取りや売却による処分は合計で26.25%にとどまる一方、「自ら破棄・保管」という回答が56.9%に達しており、依然として退蔵状態にあると総務省は評価。そうした中古端末を市場に流通させ、売買を活性化する必要があるとした。

 そこで今回着目したのが、伸びが見られるC2Cプラットフォームでの取引に関してである。総務省が国内の主要なC2Cプラットフォーム「ヤフオク!」「メルカリ」「ラクマ」における携帯電話の出品ガイドラインを確認したところ、いずれもネットワーク利用制限が掛かっている端末を出品しない、問題がある品が出品された場合は運営側で削除したりアカウントのロックをかけたりと、安心して取引できるようさまざまな対処はなされているものの、統一されたガイドラインがないので対応に差が見られる部分もあるという。

総務省 主要な3つのC2Cプラットフォームにおける中古端末の扱いについて(総務省資料より)。出品に関してはさまざまなガイドラインが設けられているが、その内容には違いも多くある

 そうしたことから、「C2Cの現場でもかなり端末が出回っているが、利用者情報の商況に関する取り組みが遅れているのではないか」(情報通信ネットワークの長田三紀氏)「C2Cとはいえ、一定の尊厳を持ってしっかりやってもらうことを、行政にも認識してもらうことが重要だと思う」(東京大学 公共政策大学院 大学院経済学研究科 教授の大橋弘氏)など、ユーザーに不利益が出ない範囲で何らかの枠組みを作る必要性があるとの意見が構成員から挙がった。総務省によると、プラットフォーム各社とも改善すべきところは改善すべきとの意向を示しているとのことで、今後の議論によって何らかのガイドライン整備が進められる可能性がある。

 一方、リユースモバイル関連ガイドライン検討会の座長である粟津浜一氏は、現在リユースモバイル・ジャパン(RMJ)と携帯端末登録修理協議会(MRR)によって定められている「リユースモバイル関連ガイドライン」について説明した。

 粟津氏によると、中古端末市場は年々右肩上がりで伸びており、2020年には300万台を超える規模に拡大すると予測されている。一方で、中古端末を利用したくない理由として、バッテリーの持ちの悪さを懸念する意見が59%、動作に不安があるとの意見が46.2%と、安心して使えるかを懸念する意見が増えているという。

 そこで同検討会では、中古端末を安心して利用できるようにするためのガイドライン整備を進めている。2019年11月28日に発表した第2版のガイドラインでは、消費者の懸念が強いバッテリー状態の確認とその結果表示を推奨する他、ネットワーク利用制限に関しては動作保証と別の保証を付けることを推奨する取り組みも進めた。

総務省 第2版のガイドラインで改正した内容
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月28日 更新
  1. 「楽天モバイルWiFiスポット」を試してみた 屋内通信の不満解消へ期待も「接続性」に課題 (2026年07月26日)
  2. 夏の暑さ対策グッズでよく見掛ける「ペルチェ素子」ってなんだ? 賢く使うための注意点も (2026年07月27日)
  3. 折りたたみスマホ「OPPO Find N6」を3カ月使って実感した“真価” 仕事とプライベートで大活躍 (2026年07月26日)
  4. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  5. なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道” (2026年07月24日)
  6. 気温35度以上のハンディファンは「逆効果」 猛暑を安全に乗り切る使い方と2026年おすすめ5選 (2026年07月27日)
  7. ドコモが「iPhone 17」シリーズや「iPhone Air」を値上げ 一部機種は残価も引き上げ、実質負担額の影響は? (2026年07月24日)
  8. 界面活性剤とマイクロファイバーでタッチパネルをきれいに! ダイソーで220円の「スクリーンクリーナー」を試す (2026年07月25日)
  9. UQ mobileとY!mobileの「セット割なし」新割引を比較 ahamo、LINEMO、楽天モバイルよりもお得? (2026年07月27日)
  10. 【3COINS】100段階で風量調整、透明デザインの「大風量ペルチェ付きハンディファン」 3300円 (2026年07月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー