SIMフリースマホ「TCL PLEX」が日本上陸 3眼カメラやSnapdragon 675搭載で2万9800円(税込み)

» 2019年12月24日 17時14分 公開
[田中聡ITmedia]

 FOXが、中国TCLコミュニケーションのスマートフォン「TCL PLEX」を2019年12月28日に発売する。価格は2万9800円(税込み)で、24日に予約受付を開始する。カラーはObsidian BlackとOpal Whiteの2色。FOX 阪急メンズ東京(東京都千代田区有楽町二丁目5番1号 阪急メンズ東京 7階)、FOXオンラインストア、ビックカメラグループ、ヨドバシカメラ、Amazonで取り扱う。

TCL PLEX 「TCL PLEX」のOpal White
TCL PLEX Obsidian Black

 TCLはこれまで、「ALCATEL」や「BlackBerry」という、他社から譲り受けたブランドのスマートフォンを投入してきたが、PLEXは、初めて自社ブランドの「TCL」を冠したスマートフォン。ミッドレンジのスペックを有しており、プロセッサはSnapdragon 675、メインメモリは6GB、内蔵ストレージは128GB、バッテリー容量は3820mAh。

 6.53型のフルHD+(1080×2340ピクセル)ディスプレイには、自社開発のディスプレイエンジンを搭載。TCL担当者によると、実際に目で見える色彩を、そのまま表現できるという。TCLラボでの測定によると、色差△Eが1未満で、これはiPhone XS MaxやGalaxy S10+などを上回る数値だという。

TCL PLEX 他のスマホと比べても、見た目に近い表現が可能だとしている

 ブルーライトカットや色調調整によって目の疲労を軽減する設定や、SDR画質のHDR変換、HDR10動画の再生にも対応している。ノッチ(切り欠き)は設けておらず、インカメラの周りをパンチホールにすることで、90%の画面占有率を実現した。指紋センサーは背面に搭載している。

【訂正:2019年12月27日10時50分 初出時に、「指紋センサーはディスプレイに内蔵している」としていましたが、誤りでした。おわびして訂正致します。】

TCL PLEX 独自のディスプレイ用エンジンを搭載
TCL PLEX 目の負担を軽減する設定も可能

 背面には3眼のアウトカメラを搭載。メインで使う4800万画素カメラでは、AIによるシーン認識が可能。画角123度で1600万画素の超広角カメラ、画素サイズが2.9μmで200万画素の暗所撮影用カメラも備えている。暗所撮影用のカメラを用いた夜間モードでは、通常の3倍の明るさを実現し、鮮明に夜間撮影ができるという。960fpsのスローモーション撮影にも対応している。動画撮影では、被写体を自動追随してズーム処理をしたり、4K動画を撮影したりできる。インカメラは2400万画素。

TCL PLEX
TCL PLEX 3つのアウトカメラを搭載
TCL PLEX 視野が4倍になるという超広角カメラ
TCL PLEX ズーム倍率や超広角などは、右下のアイコンからワンタッチで切り替えられる

 独自UI(ユーザーインタフェース)として「TCL PLEX UI」を採用しており、スワイプの操作でアプリ一覧を見たり、ホーム画面に戻ったりできる。メモリやストレージの状況を管理できる「スマートマネジャー」、独自の「ミュージックプレーヤー」や「天気予報」なども用意した。側面に搭載した「カスタムキー」には、単押し、2度押し、長押しに、任意のアプリや機能を割り当てられる。Bluetooth機能では、最大4台のスピーカーと接続できる。

TCL PLEX ショートカットキーとして使えるキーを側面に搭載

 本体サイズは76.6(幅)×162.2(高さ)×8(奥行き)mm、重量は192g。SIMはnanoSIMが2枚利用できるデュアル仕様。OSはAndroid 9をプリインストールしている。対応バンドはLTEが1、3、5、7、8、19、20、28、38、40、3Gが1、2、5、6、8、9、19。グローバルモデルからの変更点はなく、防水やおサイフケータイなどには対応していない。

TCL PLEX 幅が76.6mmなので、片手だとやや手に余る
TCL PLEX 背面に「TCL」ロゴが見られる
TCL PLEX
TCL PLEX
TCL PLEX
TCL PLEX
TCL PLEX

 アラミド繊維を用いたケース「Aramid Fiber Case for PLEX」を別途用意しており、2020年1月中旬から4527円(税込み)で販売する。また、オンデマンドのケースプリントサービス「caseplay jam for PLEX」も展開し、2000以上のデザインを選べるようになる予定。注文するケースの価格は2980円(税別)。

TCL PLEX 「Aramid Fiber Case for PLEX」

FOXがTCLブランドのスマホを扱う経緯は?

 TCLコミュニケーションは、2015年〜2016年にかけて、日本では「ALCATEL」ブランドのスマートフォンを投入していた。しかし2017年以降は新モデルの投入はなくなり、ALCATELブランドは日本市場からは事実上の“撤退”となっていた。

 その後、2017年にFOXがTCLコミュニケーションの正規代理店としてBlackBerryシリーズを日本で発売したことで、結果的にTCLのスマホが日本で“復活”を果たした。今回のPLEXは、FOXが扱うTCLのスマートフォンとしては2つ目のブランドとなる。

 FOX代表取締役の五十畑理央氏は「弊社のポリシーと異なるので、ALCATELブランドのモデルは扱ってこなかった」と話す。一方、TCLブランドの製品は、テレビ、スマートグラス、IoT製品を含めたTCLのエコシステムに魅力を感じ、その裾野を広げるべく、TCLスマートフォンの取り扱いを決めたという。

 ミッドレンジでは3万円台が主流の中で、税込みで2万9800円という価格は一段安いが、「より多くの方々に端末を触って、体験してもらいたいので、この価格設定にした」と同氏は話す。現在の販路はECサイトや量販店が中心だが、MVNOやキャリアとは商談中とのこと。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月25日 更新
  1. 3COINSで1万1000円の「プロジェクター」を試す 自動台形補正、HDMI入力、Android OS搭載で満足度は高め (2025年12月24日)
  2. “やまぬ転売”に終止符か 楽天ラクマが出品ルール改定予告、「健全な取引」推進 (2025年12月23日)
  3. iPhoneのロック画面で「カメラが起動しちゃった」を防げるようになった! その設定方法は? (2025年12月24日)
  4. 関東地方で5G通信が速いキャリアは? ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルでICT総研が比較(2025年12月) (2025年12月24日)
  5. 「楽天カード」は2枚持てる? 2枚持ちのメリットや注意点を解説、持てない組み合わせもあり (2025年12月23日)
  6. 「HUAWEI WATCH GT 6」レビュー:驚異のスタミナと見やすいディスプレイ、今買うべきスマートウォッチの有力候補だ (2025年12月24日)
  7. 若いiPhoneユーザーの間で「クリアケース」に人気が集まっている理由 すべては“推し”のために (2025年12月25日)
  8. mineo料金プラン改定の真相 最安狙わず「データ増量+低速使い放題」で“ちょうどいい”を追求 (2025年12月25日)
  9. CarPlay/Android Auto対応「OttoAibox P3 Pro」発売 従来機から操作性向上、2画面表示も可能 (2025年12月23日)
  10. メルカリで詐欺に遭った話 不誠実な事務局の対応、ユーザーが「絶対にやってはいけない」こと (2025年04月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー