ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)は2月20日、MVNOサービス「トーンモバイル」用の新型スマートフォン「TONE e20」を発売する。標準販売価格は1万9800円(税別)だ。
TONE e20は「TONE e19」の後継モデルという位置付けで、基本スペックが底上げされている。新しいカメラアプリ「TONEカメラ」(後述)も利用可能だ。端末の販売元はDTI、輸入元はWiko Japan(ウイコウ・ジャパン)となっている。
プロセッサはMediaTekの「Helio P22」(CPU部は4コア)で、メインメモリは4GB、内蔵ストレージは64GBを備える。最大256GBのmicroSDXCを搭載することも可能だ。OSはAndroid 9をプリインストールする。
ディスプレイは6.26型のHD+(720×1520ピクセル)液晶で、インカメラ周辺に水滴状のノッチ(切り欠き)が設けられている。バッテリー容量は3900mAhで、ユーザーによる交換には対応していない。
本体下部の外部接続端子はUSB MicroB端子となっている。本体上部には3.5mmイヤフォンマイク端子を備えている。
アウトカメラは1200万画素+1300万画素(広角)+200万画素のトリプル構成で、インカメラは800万画素のシングル構成だ。
背面には指紋センサーを備えている。インカメラを用いた顔認証も可能で、画面ロックの解除はもちろん、アプリの起動ロックの解除にも利用できる。
SIMカードスロットはnanoサイズのものを2つ備えており、DSDV(Dual SIM Dual VoLTE Standby)も利用できるが、2枚目のスロットはmicroSDと排他となる。Wi-Fi(無線LAN)は2.4GHz帯(IEEE 802.11b/g/n)に対応しており、Bluetooth 4.2も利用できる。
ボディーサイズは約76.5(幅)×159(高さ)×8.2(奥行き)mmで、重量は約175gだ。
TONEカメラはTONE e20にプリインストールされるカメラアプリの1つ。小学生や中学生を「自画撮り被害」から守ることを目的に、不適切な写真や動画を“保存させない”ことができる。TONE e19でも後日行われるソフトウェア更新で利用できるようになる予定だ。
不適切な写真や動画を保存させない機能は、「AIフィルター」によって実現している。このフィルターには数多くの学習データが反映されており、下着姿や全裸の被写体など、アプリが「不適切」と判定した写真や動画をストレージに保存させない、という仕組みだ。
判定タイミングは写真(静止画)が「シャッターを切った時」、動画は「リアルタイム」となっている。動画撮影時は「不適切」と判定した被写体が映り込んだ瞬間に録画が止まるため、その前の映像も保存されないことになる。
AIフィルターの処理は端末内で完結するようになっており、判定のためにデータが端末外に出て行くことはない。保存しなかったつもりの不適切な写真や動画が、いつの間にかクラウドサービスなどを介してアップロードされるということも防げる。
不適切な撮影が行われた場合、TONEスマホの見守り・管理機能「TONEファミリー」の管理者に通知を送ることもできる。撮影を試みた「不適切」な写真や動画のサムネイル(縮小とぼかし処理をかけたもの)や撮影場所を確認することも可能だ(要設定)。
「標準のものを含めて、別のカメラアプリを利用されたら意味がないのでは?」と思うかもしれないが、その点についてはTONEファミリーの管理者が、TONEカメラ以外のカメラアプリの起動を禁止することで対処できる。
最近、1つのアプリで複数のサービスを提供する「スーパーアプリ」が増加傾向にある。スーパーアプリはあくまでも単一のアプリであるため、「ある機能を使わせないためにアプリを制限すると、使わせたい機能まで使えなくなってしまう」というジレンマが生じる。
そこで、TONEファミリーにアップデートを加え、スーパーアプリの一部機能を有効(無効)化できる機能を追加する。当初は「LINE」アプリのみ対応するが、ユーザーの動向を見ながら他のスーパーアプリも対応していくという。
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